AI人材を育成するための教員の育成について、
昨日のブログで採り上げました。
本日はその続編?とも言えそうな記事です。
日経新聞より。
(有料会員限定記事となっております。ご了承ください)
将来、どのような職業に就くにせよ、時代を超えて普遍的に求められる力として「プログラミング的思考」を育成する――
デジタル時代を生き抜くために政府が示した新たな学力観だ。が、これに見合う教員人材を確保できない懸念が強まっている。
将来の社会に備えての教員人材をいかに確保するか。
この記事では、「免許状主義」が限界を迎えている、
という指摘がなされています。
新たな学力を育てる教員、というよりも、
教員そのものが不足している、という課題です。
すなわち、
- 教員採用試験の志願倍率が過去最低水準になっている
- 一方で、教員の大量退職期が迫っている
ということで、教員の数的不足はもはや目前です。
これをいかに打開するか。
その方法として、免状を持たない教員を確保する、
という動きが広がりつつあるようです。
京都市の高校に教員免許を持たない40代の教師がいる。東京大で博士号を取得。神経回路の構造を研究する生物工学が専門で、東大講師や理化学研究所の研究員などを歴任した。「専門知識を生かし人材を育てたい」と教員を志望。市教委が特別選考で採用した。
和歌山県では、理学、医学の博士号を持つ30~40代の3人を現場に迎えた。来年度の採用でも広げる方針だ。教員免許を持たない社会人を学校に呼び込む流れがさらに広がることを期待したい。
私学を含め、教学の世界では「教員免許があってこそ」という考え方が
まだまだ根強いように感じます。
それは報酬体系等に色濃く表れているようにも思います。
しかし、学校での教育の質を左右するのは、教員免許の有無だけではないでしょう。
特にこれから迎える時代においては、教員以外の経験値、あるいは
記事にあるような専門知といったことが、より有用になる場面は
いくらでもあるように思います。
学校の文化や風土を変えることは並大抵ではありませんが、
それをそのままに、人材だけを登用してもうまくいくとは思えません。
時間がかかることはなるべく早めに手を付ける、これが鉄則です。
貴校園の教育の質がさらなる進展を遂げることを願っております。
(文責:吉田)