まずは本日開催予定の学校経営セミナーのご案内から。
昼間は少し暑くなりそうな気配。
そして、会場も熱くなりそうな気配です。
14時、梅田にて。お気をつけてお越しください。
さて、小学校の学習指導要領が2020年度から新しくなります。
その準備期間にあたる今、
小学校の先生方はいろいろな困難にぶつかっておられるようです。
日経新聞の連載から、今日と明日のブログをお届けしたいと思います。
小学校では英語が教科化されますが、
それに対する先生の準備はどうやらあまり順調ではないようです。
「What is your blood type?」。オーストラリア人の男性講師から早口で飛んできた質問に受講生の女性(31)は一瞬戸惑い「No」と返答した。女性はスクリプトで質問を確認すると、苦笑いをして「A」と答え直した。
しゃべれないものがいきなりしゃべれるようにはなりません。
しかし、日常業務を持ちながら
(しかもその業務はブラック企業並みとも言われる中で)、
英会話力を高めねばならないとすれば…同情を禁じ得ません。
現場のてこ入れのために、公立校では
外国語指導助手(ALT)の確保、増員が進められているようです。
ALTはネイティブのイメージがありますが、
中には日本人のALTも出てきているようで、
記事には北九州市の事例が掲載されています。担当者曰く、
「日本語が堪能ではない外国人ALTとコミュニケーションを取るのに苦労する教員もいる。授業計画などを相談するのは日本人同士の方がスムーズだ」
とのこと。
このエピソードを聴くだけでも大変さが伝わってきます。
来年度からの小学校での英語は果たして大丈夫なのでしょうか。
私学でもおそらく体制整備と準備が進んでいることと思います。
私学の場合は小学校での専科指導も珍しくないでしょうから、
人材の確保を含め、公立校よりもスムーズかつ力量の高い
指導がなされることが期待できるのではないでしょうか。
しかし、原点に立ち返ると、小学校で学ぶべきは
「英語を流ちょうに話せる技術」なのでしょうか。
いや、それよりも大切なことがあるような気がします。
記事の末尾、こんなことが書かれていました。
兵庫県姫路市で英語教室を開く右近夫佐さん(42)は、受講生の小学校教員らが困惑する姿を目の当たりにしてきた。「間違ってはいけないと、黙ってしまう人が多い」と感じる。「必ずしも"ペラペラ"でなくていい。世界ではネーティブでない人が堂々と話している。楽しく自信を持って話す姿を子供にみせることが大事」と励ます。
意思疎通のために言葉がある、ということ。
そして、コミュニケーションは言葉だけでなされるものではない、ということ。
国境を越えてもコミュニケーションを楽しめるんだよ、
ということをぜひ学ばせてあげていただきたいと思います。
(文責:吉田)