素晴らしい!と思わず声を挙げてしまいました。
日本私立学校振興・共済事業団が公表した、この資料です。
大学編もあります。
こういうチェックリストは以前からあったのでしょうか。
私は全く知りませんでした。。。
弊社で作成した財務分析はかなり詳細(分析項目は約100個)に実施しており、
5段階評点を付けたり、それをレーダーチャートで表現したり、
なるべく分かりやすいものを…と努めてきたところですが、
このチェックリストは弊社のものと比較しても(僭越ですが)
とてもよくできていると感じました(偉そうな物言いですみません)。
以下、その一部を画像でご紹介します。
いいな、と感じた1つ目の理由は、レーダーチャート。
細かな指標をひとつずつ見ていくのは骨が折れますが、
レーダーチャートなら一目瞭然。
財務分析は学校法人にとっての「健康診断」とも言えますが、
自校の健康状態を知るには手軽で分かりやすいと感じました。
2つめに、決算書情報のみならず、
学生生徒数や教職員数にも着眼されている点が挙げられます。
決算書は学校にとっての「通信簿」ですが、
そこにすべての経営情報が掲載されるわけではありません。
特に生産性や経営効率を計測するために必要な
「人数」の情報が不足しているのが決算書の負の特徴です。
ご紹介した資料ではこれらの情報が補完されていて、
より正確な評価がなされるようになっています。
3つめに、「目標値」を設定させている、という点。
これまでの経営分析は、あくまでも一般論としての評価、
すなわち「業界平均値」を比較対象としたものであったと感じていますが、
今回の資料を拝見しますと、目標値を設定し、
その目標との比較で評価される項目がいくつかあります。
これはとても大切な着眼点であり、
単なる業界平均との比較ではなく、
自校の理想像との比較を行うことで評価する、
という評価の原点とも言えることが実現されています。
ただ、正確さを期すとどうしても単純さは失われてしまいますので、
あえて申し上げるなら、この点は本資料をやや複雑にしている、
とも言えるかもしれません。
コンサル会社が他社のコンサルツールを大絶賛してよいのか、
気持ちは複雑ですが(苦笑)、それでも「良いものは良い」ので、
ぜひとも各校でご活用いただければと思います。
(文責:吉田)