日本社会における人口減という現象。
これは簡単に止めることができません。
学校において人口減は現状の市場を縮小させ、失わせる危険性の高い、
非常に重大な事象です。
そのような中、このたび文科省HPで、興味深い記事が掲載されました。
平成29年度「少子化・人口減少社会に対応した活力ある学校教育推進事業」:文部科学省
直近3年においては毎年公表されている資料ですが、
最新のものがアップされましたのでご紹介しましょう。
本調査研究のテーマは大きく2つあります。
1つは「学校統合を行う場合の教育環境充実事例」。
もう1つは「小規模校を存続させる場合の教育活動の高度化」。
私(弊社)は学校の永続を支援することを活動目的としていますので、
後者に対してより興味を強く持ったところです。
そして、各校のレポートを拝見し感じたのは、
規模が小さくなった場合の大きな課題は「多様な体験の確保」であり、
それを解決するための手法として「ICT活用」と「他校連携」が重要である、
ということです。
公立校の場合にはいわゆる過疎地に立地することが原因で
児童生徒数が少なくなるわけですが、
私立校については立地のみがその要因になることはむしろまれでしょう。
とすると、やはり「その学校ならではの教育内容、教育成果」について
実現や達成が求められるものと思います。
規模の小ささはメリットも多くありますので、それを活かしつつ、
デメリットを克服するための方法を模索する必要があります。
今回のレポートは公立校のものではありますが、
「ICT」「連携」というのは
私立校にとっても大きなヒントになり得るのではないでしょうか。
蛇足ですが、今回ご紹介した資料を実際に見てみると、
PDF化する際に不手際があったのか、
1ページ分の資料ががきちんと1ページに収まっていない学校が複数あります。
文科省はこんなチェックすらしてないのでしょうか。
資料に対する思い入れがどの程度なのか、推し量られますね。哀しいことです。
(文責:吉田)