国立教育政策研究所は平成30年1月31日に、
全国の国公私立中学校・高等学校の職場体験・インターンシップ実施状況を公表しました。
職場体験を実施している公立中学校は昨年度より0.2%下回り98.1%、
静岡県や愛知県、京都市、川崎市など10県11政令指定都市では実施率が100%で、
滋賀県、兵庫県、神戸市の2県1政令指定都市では5日以上の職業体験が域内全校で行われているとのことです。
詳細は以下リンクよりご確認いただけます。
平成28年度職場体験・インターンシップ実施状況等調査結果(概要)
特に気になった部分を引用致します。
・ 公立高等学校(全日制・定時制)における実施率は,
昨年度より1.9ポイント上回り83.7%となった。
職業に関する学科(全日制・定時制)全体の実施率は,
88.1%となっている。
・公立高等学校(全日制・定時制)における学科別集計において,
「在学中に1回でも体験した生徒の割合」は,
昨年度より2.2ポイント上回り,全体で34.4%となった。
普通科においては,昨年度より1.9ポイント上回り22.0%,
職業に関する学科においては,
昨年度よりも2.7ポイント上回り68.0%と,
いずれも前年度より上回る結果となった。
・国・公・私立高等学校(全日制・定時制・通信制)における実施率は,
国立では21.1 %,公立では82.7%,私立では46.0%である。
感じたことは、
「高校でも多くの学校がキャリア教育を実施しているんだ」という想いと、
「実施している学校は多いのに、参加者は少ないんだ」という想い、
そして
「私立での実施率、低っ!!」
という3点でした。
個人的な意見ですが、
職業体験やインターンシップなどのキャリア教育は、
今振り返るともっと真剣に取り組めば良かったと反省している部分です。
なぜなら、仕事は学校卒業後何十年も付き合っていくものなのに、
なんとなくで決めてきた部分が否めないからです。
そんな風に感じているのは自分だけかな、と思っていたのですが
意外とキャリア教育に対してもっと指導して欲しかったと感じている
生徒は多いようです。
この中で、高校生の時に「取り組んでおきたかった」学習内容として
・就職後の離職・失業など、
将来起こり得る人生上の諸リスクへの対応についての学習
・転職希望者や再就職希望者などへの就職支援の仕組みについての学習
などが挙げられており、時代の変化が激しいこの時代だからこそ、
このような意見がでるのではないかと感じます。
すぐに「役立つ」と感じられる学習内容や、
時間がたってから「役立つ」と感じられる学習内容では、
自己の適性を知ることが出来た、
社会人としての常識やマナーについて学べた、という意見が挙げられています。
まさにその通り、かもしれませんね。
私立学校では公立学校と比較し、独自性を持った教育が可能かと思います。
変化の激しい時代だからこそ、
教育理念、教育目標に沿った教育を提供すること、そして
将来起こり得るリスクに関する学習を提供していただき、
何事にも動じない、そんな人材を育てていただければと思います。
(文責:長森)