授業改善や学校における働き方改革を進めるためには、ICT機器の導入と積極的な活用が欠かせません。
近年では学校にもICT機器の導入が進み、教育内容や校務が大きく変わろうとしています。
一部自治体等ではICT機器の導入により教職員の労働時間が大幅に削減された事例も公表されています。
他にも、ICT機器を活用したアクティブラーニングによる授業内容の改善などの事例も多く挙げられています。
ただし、それらによる弊害もあるようです。
それが本日のタイトルの「デジタルライフ疲労」なるものです。
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杏林大学名誉教授でNPO法人ブレインヘルス協会理事長の古賀良彦さんによると、デジタル機器を日常的使う現代で、多くの人が身体と精神の複合的な疲労、いわば「デジタルライフ疲労」を感じているとのことです。
また、デジタル機器は、テレビ等と違い、常に注意を向けて取り扱うことを強いる特異な機器であり、身体を動かさずに長時間使うことも多く、まずは目が疲れ、それが入り口となって別の疲れを呼び込むとのことです。
それだけではなく、パソコンやスマホの画面から発生するブルーライトは自律神経に影響するとされており、睡眠・覚醒リズムを動かし一日のリズムを乱すとともに、精神的な疲れも生じさせることも指摘されています。
私も一日中パソコンに向かって仕事をしていることが多いですが、確かに目の疲れや身体のだるさを感じることは多いように感じます。
適度な休憩をとってリフレッシュするように努めてはいますが、知らぬうちに疲労は蓄積されているのでしょうか・・・
デジタル機器の普及により業務上での利便性は大きく向上していますが、人間の心身がそれに追いついていないのかもしれませんね。
そんなデジタルライフ疲労をためないための対策として、古賀さんは「3つのR」を推奨されています。
1.Rest(休息)
- 家では極力パソコンを触らない
- 寝る前にスマホをいじらない
- 睡眠時間を十分にとる
- 土日のうち1日は外に出て人と接する
2.Relax(くつろぎ)
3.Recreation(楽しみ)
- 自宅でゆっくり風呂に入る(寝る直前は避ける)
- 激しく汗をかかない程度のストレッチをする
- アロマテラピーなども効果的
- 余暇の時間を持つ
- 旅行の計画を立てるなど、楽しいイベントをつくる
「そんな時間はない!!」という声も聞こえてきそうですが、心身ともに健康な状態を維持することも仕事の一部です。
また、疲労は知らぬ間に蓄積されていくもので、「デジタルライフ疲労」はその典型ではないでしょうか。
質の高い教育を生徒に提供し続けるためにも、教職員の皆さんは「3つのR」でしっかりと体調管理に努めていただければと思います。
(文責:木村)