寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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労働基準監督署による監督指導の実施結果

厚生労働省は、平成28年4月から平成29年3月までに、長時間労働が疑われる事業場に対して実施した、労働基準監督署による監督指導の実施結果を7月26日に公表しました。


なお、この監督指導は、月80時間を超える時間外・休日労働が行われた疑いのある事業場や、長時間労働による過労死等に関する労災請求があった事業場が対象となっています。

 

www.mhlw.go.jp

 

23,915の事業所に監督指導を実施し、66%にあたる15,790もの事業所で労働基準関係法令違反が認められたとのことです。

ちなみに、労働基準関係法令違反が認められた15,790の事業所のうち、違法な時間外労働があったのが65.0%にあたる10,272の事業所でした。昨今、長時間労働が社会問題化していますが、是正への道は険しいようです。

 

さて、この監督指導は業種別の結果も公表されています。

学校や幼稚園が含まれていると思われる「教育・研究業」への監督指導ですが、実施数は936(全体の3.9%)と非常に少なくなっています。

ただ、その中で労働基準関係法令違反があったのは581(62.0%)となっており、全体と同程度の水準という結果です。

 

また、別の調査では、タイムカードやICT等により労働時間を記録している学校は全体の2割程度に留まっているという結果もありました。

大切な命に関わることですから、長時間労働は絶対に是正しなければいけませんが、そのためにも、まずは実態を正しく把握する必要があります。

 

実態を正確に把握し、長時間労働の原因を突き止め、効果的な改善策を講じる。

全ての職場から長時間労働を撲滅していただきたいと切に願います。

 

 

(文責:木村)

www.ysmc.co.jp