学校法人城星学園さん。
幼稚園・小学校・中学校・高等学校をお持ちで、
しかも同一敷地にすべての学校種があり、
15歳にわたる年齢差もまた、お互いの育ちにとって
とても有意義であると感じさせられる、雰囲気の良い学校です。
そして、その城星学園で法人統括室長を務められているのが
河田信之さん。
今月の弊社情報誌、「教えて!事務長さん」にご登場いただいております。
私自身、城星学園さんとのお付き合いは年数こそ長くありませんが、
ここ数年で大きな「改革」を断行される中、濃密な議論を進めてきたこともあり、
現場の教職員さんを含め、いろんな方にお世話になっております。
城星学園さんを訪れるようになって最も感銘を受けているのが
時間を守る意識の強さです。
私が陪席させていただく会議はすべて、定刻より5分ほど前に
すべての参加者がその場にそろっておられます。
学校現場はどうしても突発事象が多くなるため、
その対応に追われる管理職の皆様はどうしても会議のスタートに間に合わず、
結果として遅れがちになる…というのが常識的(?)だと思っていたのですが、
城星学園さんの会議に参加させていただくようになり、
それが間違いであることに気づかされました。
そして、開始時刻が守られると、終了時刻も守られます。
議論が盛り上がっても、終了予定時刻を大きく過ぎることはありません。
組織全体が引き締まっておられる様子がよく分かります。
さて、情報誌では河田さんのこれまでのご経歴から、
城星学園さんでの役割についていろいろお話をお聞きしております。
その中で、こんなくだりがあります。
―法人統括室という部門は他の学校法人ではあまり聞いたことがないのですが、どのような部門なのですか。
以前は他の学校法人と同様に「事務室」という名称だったのですが、平成25年9月1日に名称を現在の法人統括室に変更しました。これは理事長の考えなのですが、事務は事務だけをやっていればいいといった、いわゆる事務屋ではいけないんだという意向なんです。経理や総務といった業務を行うことは当然ですが、各校種に事務室はありませんから、必要に応じて積極的に何でもやるのが法人統括室です。教学方の教育活動を除いた全ての部分が守備範囲ですね。
なんと、先月、先々月にこのコーナーにご登場いただいた、
清教学園・植野法人事務局長と同じく、
「事務屋ではいけない!」という話がここでも出てまいりました。
(もちろん、示し合わせて…ではありません)
いくつかの学校にお邪魔する中で、最近はこのような
高い意識をお持ちの学校法人さんが増えているように感じ、
個人的にはとても嬉しく思っています。
城星学園さんの場合、事務室を法人統括室という名称にされたことで、
確かにその位置づけは変わりました。
単なる学校事務の執務を超え、4つの学校種を統括し、
経営戦略を練り、実行する部署であることが
その名称を通じて学内に理解されたように感じます。
そして、このような名称変更にはそれほど大きなコストがかかるわけでもなく、
それでいて意識を大きく変える効果がある…
事務組織の位置づけに苦慮されている学校法人さんは
ぜひ真似していただきたい施策のひとつです。
7月号でも城星学園・河田さんにご登場いただきます。
ぜひそちらもお読みくださいね。
(文責:吉田)