寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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家庭教育と親子関係に関する調査研究より

日本教材文化研究財団が「家庭教育と親子関係に関する調査研究」の報告書を公表しました。

 

http://www.jfecr.or.jp/cms/zaidan/publication/pub-data/chosa/chosa63.pdf

 

かなりボリュームのある資料ですので全てに目を通すのは難しいですが、「学力低下」や「学習離れ」は家庭に課題があると考える教職員が8割以上にのぼることがこの調査から明らかになっています。

 

resemom.jp

 

 

調査によると、教職員へのしつけ等の家庭教育に対する考えについて、次のような傾向を読みとる事ができるとまとめています。

 

  1. 教職員は家庭や地域においてしつけ等の教育が十分に行われていないと認識している。
  2. 学校においては、多くの教職員がしつけ等の教育を学校では行っているという自負がある。
  3. 問題行動(非行・暴力)や社会不適応については、しつけ等の家庭・地域による教育だけが要因ではないだろうとする慎重な見方を教職員は有している。
  4. 学力低下や学習離れについては、多くの教職員は家庭環境の影響が大きいと認識している。

 

また、次のようにも記載されています。

 

教職員はしつけ等の教育は家庭や地域が行っていくのが当然であり、教職員としては本務としての教育活動を執り行っていくことに集中したいという気持ちが強いことがうかがえる。また、学校でのしつけは十分行われているという認識があり、学力低下や学習離れの要因は家庭でのしつけに起因していると思う教職員が非常に多い。しかし、社会不適応や課題行動に
ついては、家庭教育の不足を要因とする教職員と要因としない教職員がほぼ拮抗しており、一概に家庭にのみ責任を負わせる事に課題を感じている教職員も多いことがわかる。

 

確かに、教員の方々からすれば、最低限のしつけは家庭で行ってもらいたいと考えるのが当然でしょうし、私もそのように思います。

 

特に、近年は共働き世帯も増加しており、これまでと比較すると家庭での子どもへの関与が減少していることも考えられます。

 

このような難しい状況の中では、学校が家庭や地域としっかり連携を取りながら活動を進めることができるかが今後の大きな課題といえそうです。

ただ、学校への積極的な関与を拒む保護者も増加しているようですから、学校としてはじっくりと時間をかけながら家庭への理解と協力を求め続けることが必要なのかもしれませんね。

 

 

(文責:木村)

www.ysmc.co.jp