寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

働き方改革

現在、政府が主導となって「働き方改革」を進めています。

先日も働き方改革の一環として「プレミアムフライデー」なる取り組みが始まりました。当日の夕方、仕事で外出していた私にとっては単なる「ノーマルフライデー」だったのですが、街の様子も普段の金曜日と特に変わった様子を感じませんでした(個人の感想です)。

 

そもそも今なぜ働き方改革が必要なのかという話ですが、少子高齢化に伴い労働力人口が減少していく中、日本の悪しき伝統ともいえる長時間労働に歯止めをかけ、生産性を向上させる必要があるからです。

 

ただし、企業や団体は顧客や取引先との関係があって初めて成り立つものですから、一企業や一団体の努力だけでは社会全体としての働き方改革は実現できませんし、社会全体での共通認識の下に実現に向けた取り組みが求められると言えるでしょう。

 

では、働き方改革の実態はどうなっているのでしょうか。

Sansan株式会社が、オフィスワーカー男女1,035人を対象に実施した「働き方改革に関する意識・実態調査」を見てみましょう。

 

news.mynavi.jp

 

調査概要は以下のとおりです。

  • 調査方法:オンライン上でのアンケート調査
  • 調査地域:全国
  • 調査対象:企業に勤めるオフィスワーカー(経営者・社員)、1,035サンプル
  • 調査日時:2017年1月16日〜2017年1月17日

 

まず、「働き方改革は必要ですか」という設問の回答結果ですが、「必要」が83.3%、「不要」が16.7%となっており、ほとんどの方が働き方改革の必要性を認識されているようです。

ただし、「必要」と回答した83.3%のうち、実際に自社で何らかの改革に着手していると回答した方は34.5%に留まっており、多くの会社では十分に取り組めていない、もしくは取り組んでいないという結果になっています。

 

では、働き方改革に取り組めていない原因は何でしょうか。その主な回答は以下のとおりです。

 

  • 経営者が取り組む必要性を感じていない(45.3%)
  • 社内の労力がなく取り組めない(22.4%)
  • 何に取り組んで良いかわからない(21.8%)

 

と、概ね予想通りの結果ですね。

トップが必要性を感じていなければおそらく変革はないでしょう。また、人手が足りずに日々業務に追われているような職場では取り組もうにもそこまで気も手も頭も回らないでしょう。

 

では、学校の場合はどうでしょうか。

 

学校においても、教職員の長時間労働が大きな問題となり、是正に向けた取り組みが始められようとしていますが、教育に求められること、生徒や保護者への対応に追われる時間は増える一方なのではないでしょうか。

ただ、「学校の場合は企業とは違うから仕方ない」と考えてしまっては何も変わりませんから、固定概念を取り払って、これからの教員の働き方のあるべき姿をしっかりと定める必要があると思います。

教職員に限らず、長時間労働労働が常態化してしまうと、健康面での悪影響は言うまでもなく、業務効率の低下を招いたり、自分自身の視野を狭めてしまいかねません。教員がそのような状態で子ども達と接するということは、当然教育の質の低下を招きます。また、疲れきった教員と日々接する子ども達からしてみれば、「こんなにしんどそうなんだったら将来先生にはなりたくないな・・・」と思ってしまうかもしれませんね。

 

「働き方改革なんて、学校には関係ない話だよ」で済ませるのではなく、「どうすればより良くなるか」を学校全体で考え続けていただければと思います。

 

(文責:木村)

 

www.ysmc.co.jp