寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

日本シリーズの2チームをみて思うこと

プロ野球の日本シリーズが始まりましたね。広島カープ日本ハムファイターズ

日本一をかけて戦っています。

 

勝負の行方はさておき、この2チームにはある共通点があるのを

ご存知でしょうか?

 

プロ野球ファンならすぐにわかると思いますが、「選手の育成に対する姿勢」

が「じっくりと育成する」方針を持っていることです。

プロの世界なので、いわゆる「即戦力」を求められるイメージがありますが

この2チームは入団して即活躍ではなく、数年じっくり育成したら将来活躍

しそうな選手を積極的に入団させているそうです。

 

広島カープ市民球団という事情から、選手の年俸にあまりお金をかける

事ができないということも背景にあると思いますが、

なかなか真似ができない考え方だと思います。

 

今年は、結果的に「じっくり育成」された選手がそろったチームが

日本シリーズに出てきたことは、「人材育成」の考え方が

プロスポーツの世界でも変化しつつある証なのではと考えます。

 

 

では、振り返って学校業界はどうでしょうか?

教職員への「育成方針」は「じっくり育成」型になっているでしょうか。

残念ながら「即戦力」重視で、なかなか育成には手が回っていない

状況だと思われます。

 

特に教員は、日々生徒と向き合っていく必要があるので

育成に時間をかけられないという事情があるのは理解できます。

ただ、いつまでも「即戦力」重視ではどこかで採用がとん挫すると

一気に「人材不足」の状態に陥る危険性があります。

 

教職員の育成の考え方は、恐ろしいもので「対生徒への姿勢」にも

影響していく危険性があります。

例えば、「入学時はそこそこの学力の生徒でも、3年間じっくり教育する

ことで、卒業時には1ランク上の学力に引き上げる」考え方が

できなくなる、などです。

 

もっと、端的に言えば「今年の受験結果が思わしくなかったのは

入学時の生徒の学力が低かったからだ。」と考えてしまうのです。

これでは何のために教員がいるのかがわからなくなってしまいます。

 

教員は「教育のプロ」のはずです。であれば生徒の教育はもちろん、

学校側が「教員の育成」ができないはずはありません。時間がかかっても

取り組む重要な経営課題だと考えています。

 

そろそろ、本気で「人材育成の考え方」を見直してみる時期に来ているのでは

ないでしょうか?

 

 

(文責:竹内)