先日、ある学校にお邪魔し、職員の方とお話しをさせていただく
機会がありました。
その際、その方が仰ったことで非常に印象に残っていることがあります。
「私たち教職員が笑顔で元気でいなければ、子ども達には何も
還元できないと思っています。」
本当にその通りだと思います。
素晴らしい教育効果を最大限に発揮するための源泉は
教職員の方々の元気と笑顔だと思います。
子ども達は思いのほか大人をよく見ています。
大人がどんよりしていると子ども達にも伝染してしまいます。
教職員の方々だけでなく、大人は常に笑顔で元気でいたいものです。
そのためには心身ともに健康であることが欠かせません。
ただし人間です。
時には体が疲れていたり、心がしんどい時もあるものです。
長時間労働が常態化している場合などは顕著にあらわれるでしょう。
特に、昨今はメンタルヘルスの不調について取り上げられることが
多くなっており、社会的に大きな問題にもなっています。
そこで、心の健康を保つための取り組みが重要になるわけですが、
「こころのABC活動」というのをご存知でしょうか。
(※記事は会員限定のため一部しか見れません)
早稲田大学の竹中晃二教授が提唱された活動で、
心の不調の症状や兆しが表れる前に、余暇などの過ごし方を
ちょっとだけ見直して普段から予防していこうという試みだそうです。
ちなみに「ABC」とは
A・・・Act(心身を活動的にする)
B・・・Belong(帰属する)
C・・・Challenge(挑戦する)
の頭文字から名づけられています。
では、それぞれ具体的に何をするのかといえば、
次のような事が例として挙げられています。
<Act>
- 好きな音楽を聴く、好きな本を読む、カラオケを楽しむ
- 積極的に外出する、ウォーキングする
- 家族と今日の出来事を話す、友人とおしゃべりする
<Belong>
- 子どもの活動、職場の行事に積極的に参加する
- 地域の活動に参加する
- フィットネスクラブに加入する
- 料理教室や健康教室に参加する
<Challenge>
- 新しい趣味にチャレンジする
- たまには嫌な仕事、苦手な仕事も積極的に引き受ける
- 沿道の花壇の手入れをする、散歩しながらゴミ拾いをする
- ボランティアで高齢者の世話をする
- 悩んでいる人の話を聴く
- ペットの世話をする
フィットネスクラブや料理教室など、
中には経済的な負担が必要なものもありますが、
特別で大がかりな活動はほとんどなさそうです。
それもそのはず、竹中教授曰く
「特別なこと日々の生活の中にABC活動は見つかる。それらを
増やすことで嫌な気持ちを明るい気持ちに転換できる。」
のだそうです。
ちょっとしたことの積み重ねで心の健康を保つことができるならば
是非とも日頃から工夫してみたいものですね。
子ども達のために、家族のために、そして自分のために、
余暇の重要性を再度認識しながら、
こころのABC活動に取り組まれてみてはいかがでしょうか。
(文責:木村)