寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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小中一貫教育等についての実態調査

本日は文科省からの情報をお届けします。

小中一貫教育、かなり一般化してきているようですね。

 

小中一貫教育の推進について:文部科学省

 

まずはこの記事や調査の趣旨等について、ホームページに書かれている内容をそのまま引用します。

義務教育9年間を見通した計画的・継続的な学力・学習意欲の向上や、いわゆる「中1ギャップ」への対応といった観点から、地域の実情に応じた小中一貫教育の取組が全国的に進められています。
文部科学省では、今後の小中一貫教育の制度化及びその推進方策並びに小中連携の一層の高度化方策を検討するため、全都道府県、全市区町村、小中一貫教育を実施している全国の国公立小・中学校を対象に、実態調査を実施しました。

というわけで、国公立のみですが、小中一貫校の現状に関する調査がなされたとのこと。

調査対象は47都道府県・1,743市区町村・1,130件(小中一貫教育を行う学校)。

調査時点は2014年5月1日です。

 

ここでは、調査報告の目次だけでも引用しようかと思ったのですが、その目次だけでもあまりに長すぎるので、以下、上記ホームページに掲載されている「主な調査事項」を引用しておきます。

都道府県】
○小中一貫教育の推進状況
○小中一貫教育の推進のための取組内容

【市区町村】
○小中一貫教育の推進状況
○小中一貫教育推進のねらい、方針
○小中一貫教育の推進に係る教育課程の編成
○教科担任制・乗り入れ授業の実施
○小中一貫教育の推進体制
○小中一貫教育の成果、課題

【小中一貫教育を行う学校】
○小中一貫教育の実施状況(施設、年数など)
○小中一貫教育推進のねらい、方針
○小中一貫教育の推進に係る教育課程の編成
○学年段階の区切り
○教科担任制・乗り入れ授業の実施
○小中一貫教育の推進体制
○小中一貫教育の成果、課題

制度の詳細にわたって調査項目が設定されていますので、現状のしくみを把握するには適した資料になっているのではないでしょうか。

 

ちなみに本資料では、末尾に「クロス分析」の掲載もあり、そちらはこんな内容になっています。

・小中一貫教育の取組内容と小中一貫教育の成果のクロス分析

Ⅰ 小中一貫教育の実施経過年数× 小中一貫教育の成果
Ⅱ 小学校における教科担任制実施状況× 小中一貫教育の成果
Ⅲ 小中教員の乗り入れ授業実施状況× 小中一貫教育の成果
Ⅳ 校長の体制× 小中一貫教育の成果
Ⅴ 学年段階の区切り× 小中一貫教育の成果
Ⅵ 9年間の一貫した学校教育目標・カリキュラム× 小中一貫教育の成果
Ⅶ 施設形態× 小中一貫教育の成果

・小中一貫教育の取組内容と小中一貫教育の課題のクロス分析

Ⅰ 小中一貫教育の実施経過年数× 小中一貫教育の課題
Ⅱ 小学校における教科担任制実施状況× 小中一貫教育の課題
Ⅲ 小中教員の乗り入れ授業実施状況× 小中一貫教育の課題
Ⅳ 校長の体制× 小中一貫教育の課題
Ⅴ 学年段階の区切り× 小中一貫教育の課題
Ⅵ 9年間の一貫した学校教育目標・カリキュラム× 小中一貫教育の課題
Ⅶ 施設形態× 小中一貫教育の課題

ボリュームのある資料でありながらサマリーも付いていませんので、私もまだ全然読めていないのですが、このクロス分析だけを拝見しても、小中一貫教育は十分成果が上がっているというふうに結論付けられる(あるいは結論付けたい?)ということは感じ取れました。

 

今回の調査ではまだ様子見の状態である自治体が多く存在してはいますが、このような調査結果を前提に、公立校では小中一貫が今後加速することが予測されます。

私学における学校種の枠組みについても各校がシナリオを明確化する時期が近づいているのかもしれませんね。