本日はBenesse教育情報サイトより、大学が抱える課題についての整理をご覧いただくことにしましょう。
記事はこちらです。
定員割れに教員不足……新設大学・学部が抱える課題とは | Benesse 教育情報サイト ヘッドライン
この記事の基になっているのは新設大学の「設置計画履行状況等調査」。
設置後、最初の卒業生が出るまでの毎年、教育が当初計画どおり実施されているかを文部科学省が調査しているものです。
この調査結果で、近年「改善意見」「是正意見」が付されるようになったと記事は指摘しており、その意見の概要がまとめられています。
以下、そのまとめを筆者がさらにまとめてみました。
「是正意見」の例
・大学教育水準とは見受けられない授業科目の存在(「英語I」「基礎数学」など)
「改善意見」の例
・定員の確保(定員割れが続く大学・学部など)
・専任教員の確保、実習体制の整備(医療系学科)
記事では、再三改善を求められてきた大学・学部の状況が改善されない場合、文科省は今後の学部新設などを認めないなどの対応を取る方針であることにも言及しています。
ただその一方で、『「改善意見」などがついたから悪い大学・学部ということではなく、大学をよくしていくのがアフターケア本来の目的です』とも書かれています。
私もまったく同感であり、これこそが学校経営のPDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルの実現につながるものと期待しています。
今回の記事および調査は新設の大学等に関するものでしたが、これは学校種を限った話ではないように思います。
指摘されている定員、カリキュラム、教員はどの学校にも必須の要素であり、それぞれに対する管理は経営上非常に重要なものと言えるでしょう。
学校規模、募集、教育内容、人事…まさに学校の経営計画の骨組みであるこれらの要素について、御校でもぜひ計画的に整備を進めていただきたいと思います。
ちなみに、今回引かせていただいた記事の末尾に、こんな興味深い指摘がありましたのであわせてご紹介いたします。
『新設大学・学部は情報が少ないため、志望者は迷うもの。
アフターケアなど、大学評価に関する資料も参考にしてはいかがでしょうか』
偏差値だけでは語れない学校の良し悪しがそこにはあるのかもしれませんね。