本日は久々に、文科省からの情報をお届けします。
すでにご存じの方も多いと思いますが、IBに関する要件緩和です。
国際バカロレア(IB)における日本語で実施可能な科目の追加について
IBについては、このブログでも以前採り上げ、概要をお伝えしているところです。
いくつかのプログラムが含まれるこのIBですが、日本における高校生に対応するのがディプロマ・プログラム(DP)。
世界各国の有力大学への入学試験の一部をなしている存在と言えます。
今回の改正について、文科省の資料には以下のように書かれています。
○これまでDPでは、母国語(グループ1:言語と文化)を除く科目を、原則として全て英語で実施する必要があった。
○このため、文部科学省は、国際バカロレア機構との協力の下、IBの普及拡大に向けて、平成25年度より、DPの科目を英語とともに日本語でも実施可能とするプログラム(「日本語DP」)の開発・導入に着手。
【これまで日本語DPの対象とされていた科目】
経済、歴史、生物、化学、課題論文、知識の理論、CAS(創造性・活動・奉仕)
【今回新たに日本語DPの対象とされた科目】
数学(SH/HL)、物理
※なお、今回の科目追加を含め「日本語DP」の導入後も、選択6科目中2科目は英語で実施する必要。
数学と物理が日本語での履修も可、ということになりましたので、以前より導入が簡易化されたと言えそうです。
ちなみに、今後IB校としての活動をすることにした場合の大まかな流れも文科省の資料に記載されています。
最短のケースについて記すと以下の通りになります。
平成25年10月 日本語DPによる候補校申請
平成27年2月頃 日本語DPによるIB校認定
平成27年4月 認定校に1年生が入学
平成28年4月 2年生より日本語DP課程開始
平成29年11月 3年生が国際バカロレア試験を受験
平成30年3月 卒業
現在のところ、このIB認定校への申請を行う学校は、私の知る限りそれほど多くありません。
が、実は私学各校でお話をお聞きすると、「興味はあるし、やりたいんだけれど…」というご希望も結構耳にします。
ではなぜ手を挙げないのか。
その大きな理由として、「現場の反対」を挙げられるケースは少なくありません。
確かに現場の先生方からすると、また仕事が増えてしまう、新たなことに取り組む余裕がない、効果もまだよく分からない、など、反対理由は枚挙に暇がないところでしょう。
以前のブログでも書かせていただいたとおり、IB認定校として活動するには課題も多く存在するのは間違いないと思われます。
ただ、どんな仕組みや制度にしろ、生徒たちのよりよい学習につながる可能性を考えれば、検討もせずにパスするのはいかがなものか、とも思います。
日本語での理由が可能な科目が増えるとすれば、一つの有用な仕組みとしてご検討いただくのも悪くないような気がするのですがいかがでしょうか。
(文責:吉田俊也)
★学校経営セミナー 第1回★ 残席少なくなってまいりました。先着順とさせていただきますので、ご容赦ください。
総額人件費管理の具体的方法 ~学校に適した人件費コントロールの手法とは~
日時:2014年5月30日(金)14:00~16:00
(大阪市営地下鉄 堺筋線 堺筋本町駅 17番出口 徒歩約30秒)
受講料:2,000円(消費税込)(当日払)
お申込みは FAX(06-6484-7518)/電話(06-6484-7513)/メール(ys-yoshida@festa.ocn.ne.jp)でどうぞ。