寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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彦根東高、木造で増築

 滋賀県彦根東高(滋賀県彦根市金亀町)で、県立学校としては49年ぶりに木造校舎を新築することが決まった。

 被服室などの特別教室が入る平屋の870平方メートルで、既存の鉄筋校舎の耐震化工事に伴って行われる。同高は特別史跡彦根城跡内にあることから、景観に合わせる狙いなどもあり、県内では部室棟などを除き、唯一の木造校舎となる。(鷲尾龍一)

 県教委によると、同高の第1、第2本館棟や武道場などの鉄筋の校舎、建物は1959~62年度にかけて建設された。しかし、老朽化が進んだうえ、81年に改正された建築基準法の耐震基準も満たしていないため、2012~14年度に耐震改修を行うことになった。

 本館の柱の補強工事などで、被服室など特別教室のスペースがなくなるため、新たに校舎を建てることになった。

 木造校舎にしたのは

〈1〉校舎下層に遺構があり、地中60センチ以上の工事が文化庁によって制限されており、鉄筋建築が難しい

〈2〉昨年10月施行の公共建築物木材利用促進法で、校舎も低層建築に限り、木材利用が推奨されている

〈3〉城下町の景観への配慮

――などの理由から。県産木材を使用し、調理室や音楽室なども設ける。

 木造校舎の建築費は約2億3000万円で、総事業費は約26億円の見込み。すでに設計を終え、今秋、一般競争入札で施工業者を決める。

 県内での木造校舎の建設は、八日市高で1962年に完成して以来、49年ぶり。文部科学省によると、耐震工事など校舎整備の約1割は木造で、特に山間部では地域産木材の利用が増えているという。現在、県立高49校のうち、耐震基準を満たしているのは23校で、耐震化が必要な26校のうち8校で、設計・工事が進められている。

(2011年6月30日 読売新聞)

多くの学校で耐用年数がすべて経過する時期に差し掛かっているようです。そこで建替え、新築、となるようですが、木造というのはいいですね。しかも地場の木材を利用して、ということになれば、きっと安全性も高いでしょうし、何より地域で支える学校としての存在感はぐっと高まるような気がします。それにしても校舎の建築費というのはかなりの金額になりますね。私学の場合には特に、建て替えのための資金確保が先送りされがちですので、十分に気を付ける必要があるでしょう。(JTC/吉田俊也)