幼児教育と保育の無償化がスタートして1カ月余り。
いろいろと課題も見えているようです。
日経新聞より。
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「全世代型社会保障改革」の目玉である幼児教育と保育の無償化が10月から始まった。消費税を10%に引き上げた財源を投じるが、一部の幼稚園や認可外保育施設で便乗値上げが疑われる事例がある。人手不足が深刻化するなかで保育の質をどう確保していくかという課題も重くのしかかる。
この無償化で話題になったのが「便乗値上げ」。
値上げしたとしても保護者負担は上がらない、
それどころかむしろ下がるために、
これを機会に値上げに踏み切った幼稚園は少なくないと思われます。
マスコミの論調は「けしからん」だったような気がしますが、
一部の心ない事業者を除けば、
それまで値上げができずに苦しんできた各事業体において、
このタイミングしかなかったとも言えるのではないでしょうか。
私の知る各園におかれても、
苦渋の決断をなさったケースが多かったように思います。
一方で、保育の環境整備はまだまだ、だと感じます。
特に人材の確保に関しては、学校以上に幼稚園や保育園が苦戦されています。
社会的な存在意義が大きい仕事であるだけに、
その志を持つ若者たちが、気持ちよく就職できるように、
処遇を整えていくことが重要です。
私立の各園におかれましては、人事制度を整えておられるでしょうか。
小規模園ともなると、なかなかそこまで手が回らない、
というケースも多いように感じます。
ただ、園の存続のためには先生方の就業環境整備は今や不可欠です。
就業規則等の規程整備はもちろんのこと、
給与水準やその体系など、この世界を目指している若い世代にとって
魅力的なしくみづくりを実践していただければと願っております。
(文責:吉田)