中高ではより良い教育環境整備のため、そして生徒募集対策にも資するため、
時折コース再編などが行われます。
大学では学部学科等の再編がそれにあたると言えるかもしれませんね。
その姿は今後大きく変わって行く…のでしょうか。
日経新聞より。
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人工知能(AI)の技術革新といった社会の急速な変化に対応するため、文部科学省は大学の学部の枠を超えた「連携課程」の設置を可能にする。8月に大学設置基準を改正した。複数の学部の教員が兼務する形で同課程の講義などを受け持ち、新設手続きも学部新設より簡略化して最短で2カ月と迅速になる。学部横断の教育研究を推進し、学生や産業界などの期待に応える。
上の図のように、2つの学部の教員と学生を共通させる形で、
より複合的な学びを深めることができるようにする、
というのが今回の改正主旨のようですね。
時代の変遷とともに、既存の学部や学科というカテゴリでは収まらない
学問の究め方が必要になってきていて、
その都度学部や学科の再編という大掛かりなことをやっている時間はない、
ということなのかもしれません。
今回のような考え方で設置されるのは「課程」と呼ばれます。
今後、大学では「○○課程」が増えていくのかもしれませんね。
その中には今回ご紹介した「連携課程」も数多く登場するかもしれません。
さて中高はどうでしょうか。
専門性、という意味合いは大学ほどはないと思いますが、
それでもこれまでの「コース」より柔軟性の高い編成が進む、
ということはあり得るのかもしれませんね。
冒頭で少し触れましたが、ともするとコース再編の主目的が
生徒募集対策にある、なんてことも起こりがちな昨今です。
手段が目的を食ってしまうようなコース再編ではなく、
本当の意味で教育環境整備が進んでいくことこそ、
私学の進取の精神が活きることへとつながり、
ひいては私学人気へとつながっていくのではないでしょうか。
(文責:吉田)