寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

若手争奪、攻めの賃上げ

学校業界ではまだまだ圧倒的に多い「年齢給」。

年齢が上がると給与が上がるのは年齢給のひとつの特徴です。

ただ昨今、「それが本当に公平なのか?あるべき姿なのか?」

という疑問を感じている学校・幼稚園が増えているのも事実です。

年功序列型賃金制度は曲がり角に差し掛かっているのでしょうか。

 

そんな折、民間企業ではこんなケースが出てきました。

日経新聞より。

 

www.nikkei.com

(有料会員限定記事となっております。ご了承ください)

 

売り手優位の就活市場が続くなか、企業は優秀な人材確保に攻めの賃金体系で対応し始めた。ユニクロを運営するファーストリテイリングは2020年春に入社する新入社員の初任給を現在から約2割引き上げるなど、小売業で待遇改善が相次ぐ。IT(情報技術)企業では初任給を能力に応じて変える採用も増えつつあり、年功序列型の賃金体系に風穴を開けるような動きがでてきた。


記事によれば、ファーストリテイリング社の大卒初任給は現在21万円。

これを2020年春入社で国内や海外の転勤がある職種については

なんと21%も高い、255,000円にする方針とのことです。

これは三菱商事三井物産住友商事といった超大手商社の

2019年春の初任給と同水準です。

そしてこの例に限らず、初任給の引き上げは幅広い企業に及んでいて、

厚労省の調査によれば、2018年春入社の大卒社員の初任給は

全産業平均で206,700円と、2010年より9,300円上昇しています。

 

さらに特徴的なのは、

入社時点ですでに各人が有している能力や専門性に着眼して、

初任給に差をつけるケースが増えている、

という点です。

記事に挙がっているのはLINEやヤフーといった、

いわゆる新興企業が多くなっていますが、

これはおそらく、採用競争力の観点から、

いわゆる「老舗の大手」に見劣りしないようにとのシナリオがあるのでしょうね。

 

このたびの記事にはある企業担当者の話として、

「優秀な若者ほど正当に評価されたいという要望が強い」

と書かれています。

そのような中で、人事制度をどのように整えていくのか。

明日も関連記事を採り上げたいと思います。

 

(文責:吉田)

www.ysmc.co.jp