連休も終わりましたね。
新年度、新学期が始まってようやく慣れたところでの大型連休ということで、
職場や学校、幼稚園ではいわゆる「五月病」の症状も出始めているかもしれません。
世代の違う仲間たち、子どもたちにどう向き合うのか。
この記事はそんなときのヒントになるでしょうか。
日経新聞より。
(有料会員限定記事となっております。ご了承ください)
最近特に有名になってきた某串カツ屋さんの実例が記事の冒頭に紹介されています。
この串カツチェーン店では、研修中の新人が切り盛りするお店を設けていて、
これまでは3日間の座学研修のみで終えていた新人教育をがらりと変えたそうです。
「『仕事はやりながら覚えろ』では通用しづらくなっている」と、
自分たちだけで切り盛りし、失敗すれば厳しく指導される
「スパルタ」式で訓練される新人だけの店。
だからこそ、自ら考えて動く力が養われる、
と記事には書かれています。
人材サービス、エン・ジャパンの研修コンサルタント、横田昌稔(44)は「今の若者は行動の理由や目的を明示しなければ動かない」と指摘する。理不尽なことでも昇進と引き換えに我慢してきた年長者と違い、自分の成長に役立つという納得感をほしがる。
18年版の労働経済白書によると、日本の職場内訓練(OJT)の実施率は男性が50.7%、女性は45.5%だった。昔と違い、働きながらスキルを身につける機会は減った。経済協力開発機構(OECD)加盟国の平均(男性55.1%、女性57.0%)を下回る。
OJTの実施率は生産性と正の相関関係があるとされる。若手の合意も得ながら現場で鍛える手法を企業は探らなくては、競争力も落ちる。
厳しい状況に耐えられないことが組織離脱の大きな原因、
と考えがちですが、そうではなく、むしろ厳しい状況を乗り越えるための
力を養えることが組織に残る要因になることを、
この記事は教えてくれています。
さて学校現場はどうでしょうか。
先輩が後輩をOJTで指導する、育成するという考え方は、
それほど浸透していないようにも思うのですが…
社会で特に優先的に育成すべき人材とは、
将来育成する側に回る人材、ではないでしょうか。
そうすれば、育成がどんどん連鎖し、
社会そのものが成長していくように思います。
だからこそ、学校での人材育成は特に重要です。
子どもたちの育成はもちろんですが、
子どもたちを育成するための大人たちを育成することは、
それと同じくらい、いやそれ以上に意義深いことだと思うのです。
学校での人材育成。ぜひとも積極的に考えていただきたいです。
(文責:吉田)