寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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通学用服等の学用品等の適正な取扱いについて

少し前になりますが、東京都の公立校でアルマーニの制服が話題になりましたね。

公立校にとって最も重要なテーマは「必要水準の保障」ではないかと、

常々思っているのですが、やはり地域によって、

いろんな特色があるのだということを再確認させられました。

 

さらに、制服代や学用品の価格としていくらぐらいが適正なのか、

ということを考えるきっかけにもなった気がします。

おそらくその流れで、以下のような通知が文科省から出されているのを

ご存知でしょうか。

 

学校における通学用服等の学用品等の適正な取扱いについて(通知):文部科学省

 

 

通知の内容を今一度押さえておくことにしましょう。

 

1 保護者の経済的負担軽減に係る留意事項
(1)学校及び教育委員会は,通学用服等の学用品等の購入について,保護者等の経済的負担が過重なものとならないよう留意すること。
(2)教育委員会は,保護者等ができる限り安価で良質な学用品等を購入できるよう,所管の学校における取組を促すとともに,各学校における取組内容の把握に努めること。
(3)学校及び教育委員会は,保護者等の経済的負担の軽減に向けた取組を行うに当たっては,公正取引委員会の「公立中学校における制服の取引実態に関する調査報告書」 (平成29年11月公表)等も参考とすること。

2 通学用服の選定等に当たっての留意事項
    学校における通学用服の選定や見直しについては,最終的には校長の権限において適切に判断すべき事柄であるが,その選定や見直しを行う場合は,保護者等学校関係者からの意見を聴取した上で決定することが望ましいこと。
教育委員会は,所管の学校において通学用服の選定や見直しが適切に行われるよう,必要に応じて指導を行うこと。

3 その他
  国立,私立の学校の設置者においても,それぞれの実情に応じ,上記1,2の留意事項を参考にすること。

 

内容からすると「公立ならでは」と言えなくもないと思うのですが、 

「私立」という文言もしっかり入ってるんですね。

 

 なるほど、制服をはじめとして、カバンや体操服など、

「学生生徒等納付金」というカテゴリから外れるものに関しては

各校の裁量がより大きく認められるものである一方、

保護者が負担すべき金銭であることには変わりありませんので、

その情報が不透明であってはならない、と感じます。

このことは公私問わず、ではありますよね。

 

一方で、学用品や教材の代金はともすると納付金を補う性質のものとして、

管理が甘くなる、あるいはあえて甘くしている?ケースも

なくはないのだろう、とも思います。

本当に信頼される学校であるためには、

これらのことについてもしっかりと管理がなされ、

情報提供がなされていることが重要ではないでしょうか。

 

改めて自校園が保護者から納めていただくお金のすべてについて、

棚卸をしていただき、適切な徴収事務を実施していただければと思います。

 

(文責:吉田)

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