神戸市が楽天の「電子図書館サービス」を6月22日から試験導入することが発表されました。
記事によりますと、サービス開始時に貸出可能な電子図書は、
石田衣良の小説や池上彰の解説本、飛田和緒の料理本など、実用書約1,000冊。
著作権の切れた文学作品などを扱う「青空文庫」約1万冊も加わる。
約2年間の試行実施期間中、随時冊数を追加し、最終的には1万3,000冊程度を扱う予定。
「たった1万3,000冊しか蔵書しないの?」と思ったのですが、
公共図書館は「紙の本」であれば無料貸し出しできるものの、「電子書籍」については著作権の問題をクリアしなければならないため貸し出しができないのですね。
(余談ですが、神戸市にも提供される「OverDrive」は、
米国、カナダ、英国などを含む約50カ国で、
約5,000の出版社が提供する250万以上のタイトルを取り扱い、
3万を超える施設にサービスを提供しています。)
この電子図書館システムを使った導入事例は公共図書館に限ったものではないようです。
導入事例として、近畿大学中央図書館や、工学院大学附属中学校・高等学校、清泉インターナショナルスクールなどが紹介されています。
この他にもさまざまな電子図書館サービスがあります。
こちらのシステムは、聖徳学園中学・高等学校、中央大学附属中学校・高等学校、クラーク記念国際高等学校、関西創価高等学校など、18館の学校図書館に導入されています。
公共図書館のみならず、学校にも導入される電子図書館のメリットは一体何なんでしょうか。
- いつでもどこでもアクセスが可能
- 一度に多人数に貸し出せる
- 書籍を保管する物理的なスペースが要らない
- 図書館の維持・管理コストを削減できる
などが挙げられるのではないでしょうか。
著作権法などクリアしなければならない課題はまだまだありますが、
電子図書館の導入は学校法人にとっても大きなメリットがあるように思います。
特に施設の老朽化や改築、建替えを考えられている学校があれば一度検討されてみてはいかがでしょう。
(文責:長森)