先日の朝日新聞に、小さいながらもこんな記事が掲載されていました。
「AI時代 教育あり方見直し」
文部科学省は、小中校生たちの学習状況や成果をデータ化して蓄積し、一人一人の特徴に合う「学びの個別化」の研究開発に乗り出す。学年が異なるグループによる学習や飛び入学も促す。「教師が同じ内容を一律に教える」という従来の授業のスタイルだけに頼らず、自律した学びを続けられる人材を育てる狙いだ。
学校の大きな特徴のひとつが「集団性」。
すなわち、個が集まったうえで教育活動が行われることで、
ひとりずつでは生まれなかった効果が生まれることを狙う、
それこそが学校という場の教育活動の意義とも言えるでしょう。
ただ、それぞれの個はそれぞれの育ちを続けていきますから、
個をさておいて集団の論理で…というわけにはいきません。
時折お邪魔する各校の授業参観においても、
個の学びをより効果的にするために、
クラスという集団を維持しつつ、
隣の生徒同士で復習を支援しあったり、
デジタル教材を活用して個別の学びを促進したりする場面に出会います。
学校の先生方はそれこそ様々な工夫をしながら、
子どもたちの学びの場を創出されています。
今回の記事はe-ポートフォリオに近い印象を抱きましたが、
学びの履歴を次の学びに活かすという工夫として、
今後の学習スタイルを形成する基礎になるかもしれない、と感じました。
昨日できなかったことができるようになる、それが成長だとすれば、
昨日解けなかった問題が今日解けるようになる、であったり、
昨日知らなかったことを今日は知ることができた、であったり、
教育現場にはいろんな成長が生まれていることでしょう。
集団性を活かしながらも個としての成長を促進できる、
そんなしくみをAIが支援してくれるとすれば心強い限りです。
学校での教育のスタイルはまだまだ変わっていくのかもしれませんね。
(文責:吉田)