分かるようで、よく分からない。
「幼児理解に基づいた評価」というフレーズを聞いての最初の感想です。
文科省の審議会で現在審議が進められているのが
この幼児理解に基づいた評価です。
昨年の11月末から毎月1回程度開催されている会議のようです。
HPにアップされている資料の中で、こんなのがありました。
幼児理解に基づいた評価に関する検討会における検討課題
1.「幼児理解に基づいた評価」の充実について
• 幼児のよさや可能性などを把握し、指導の改善に生かすために、どのような工夫を図っていくことが考えられるか。
• より多面的に幼児を捉えるため、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」をどのように生かすことが考えられるか。
• 評価の妥当性・信頼性が高められるよう、各園で日常の記録等についてどのような工夫改善を図っていくことが考えられるか。
2.指導要録の改善について
• 幼児理解に基づいた評価の充実を踏まえて、指導要録の様式をどのように改善することが考えられるか。
• 小学校等につないでいく点から、記入内容についてどのような工夫を図っていくことが考えられるか。
3.各園の評価の充実に向けた支援方策について
• 各園における幼児理解と評価の充実に向けた取組についてどのようなことが考えられるか。(指導資料の作成等)
先日、ある幼稚園からのご依頼で、園内研修会を実施したのですが、
その研修内容をどうするか、という打合せの中で、
その幼稚園の管理職各位から
「何を目的に仕事をしているのか、理解が薄いような気がする」
というご発言が相次ぎました。
日常がお忙しいあまり、目の前のことをこなすことで精一杯になってしまい、
それが子どもたちの未来にどう生きるか、という観点が希薄になる、
ということなのかもしれません。
手段が目的化してしまっている、とも言えます。
幼少期の子どもたちを保育する、教育することの難しさを
改めて感じたところです。
今回ご紹介した検討会においては、
「幼児期が終わる時点でどんな子供に育てるのか」
という、先ほど触れた「目的」「目標」を意識した議論がなされるようです。
そのことの重要性を強く感じながらも、
幼稚園という場の日常においてそれが実現するような具体的な方策も
同時に考えねばならないだろう、と思います。
とってもいいことなんだけれど、時間がなくてできないよ。。。
というふうにならないよう、実務にも活かせる議論の進展を望みたいところです。
(文責:吉田)