人工知能やロボット技術の登場で「第4次産業革命」とも呼ばれるこの時代、
理数系教育はこれからの子どもたちにとって不可欠な教育ではないでしょうか。
そんな科学技術の発展に伴い、「STEM教育」の取り組みが増えています。
そもそもSTEMとは、
Science(科学)・Technology(技術)・Engineering(工学)・Mathematics(数学)の
頭文字を取り、統合的・体系的に学習するプログラムのことです。
最近では、Art(芸術)を加えた「STEAM教育」、
Robotics(ロボット工学)を加えた「STREAM教育」など、
さまざまなバリエーションが生まれ、概念を拡大しています。
みなさんもご存知の通り、教育界でよく引用される二つのキーワードがあります。
一つ目は、米ニューヨーク市立大学のキャシー・デビッドソン教授が、
2011年8月のニューヨークタイムズ紙インタビューで語った
「2011年度にアメリカの小学校に入学した子どもたちの65%は、大学卒業時に今は存在していない職業に就くだろう」
二つ目は、英オックスフォード大学のマイケル・オズボーン准教授が、
2014年の秋に発表した論文「未来の雇用」の中にある
「今後10~20年程度で、アメリカの総雇用者の約47%の仕事が自動化されるリスクが高い」
どちらも2030年までに大きな変化が訪れることを予想しています。
ちょっと、
「後10年程度しか残っていないじゃないですか…」
心の声が漏れ出てしまいました。
この二つのキーワードは文部科学省が産業競争力会議ワーキンググループに提出した資料にも引用されており、学習指導要領の改訂の際にも議論されています。
これ以外にも、少し前にご紹介したブログでも触れましたが、
さまざまな取り組みが、事業者や学校から発表されています。
日本においては、
2017年10月に「日本STEM教育学会」が発足しています。
上記学会で3月に行われた研究発表会でも、
「STEM教育」は、教科を限定するのではなく、STEMリテラシーを育て、
大学やその後の職業に活かすことが提案されています。
今後はどの学校種においても、
文系・理系を超えて「STEM教育」が必要になる…とも言えるかもしれません。
ArtやRoboticsも含め、特色ある教育内容を検討されてみてはいかがでしょう。
(文責:長森)