寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

残業が少ない職場が好まれる?!

もうすぐ4月。新人さんが職場に配属される時期ですね。

 

公益財団法人日本生産性本部が行った、

2017年度 新入社員 秋の意識調査」には、

興味深い結果がいろいろ掲載されています。

 

レポートの冒頭に<主なポイント>が記載されていますので、

まずはそちらを見てみましょう。

1.【過去最高】男性の79.5% 子供が生まれたときには育休を取得したい
Q7(m)「子供が生まれたときには育児休暇を取得したい」との問いには、男性の 79.5%が「そう思う」と回答。質問をはじめた 2011 年から、春秋通じて過去最高となった。女性は 2011 年から 95.0%以上でほぼ変わらず、今回は 98.2%が「そう思う」と回答。
2.【2017年新設質問】91.6% 外国人上司でも問題なし
Q5(f)「あなたの上司が外国人になりました。あなたの正直な気持ちは・・・」との問いには、46.6%が「上司が外国人であろうが日本人であろうが関係ない」、45.0%が「日本語でよいなら上司は外国人でも構わない」と回答。これらの回答を合計すると、外国人上司も問題なしとする割合は 91.6%になった。
3.残業少ない職場が良い 82.5%
Q6(d)「残業が多く、仕事を通じて自分のキャリア、専門能力の向上に期待できる職場」と「残業が少なく、平日でも自分の時間を持て趣味などに時間が使える職場」と、どちらを好むかとの問いには、82.5%が「残業が少ない職場を好む」と回答。最高値だった 2016 年秋(86.3%)は下回ったものの、引き続き高水準を維持している。
4.自分には仕事を通じてかなえたい「夢」がある 40.4%
Q7(g)「自分には仕事を通じてかなえたい「夢」があるか」との問いには、40.4%が「そう思う」と回答。この割合は、昨年過去最低を記録したが(37.8%)、今年は上昇した。春の調査でも 2015 年から少しずつ上昇してきている。
5.条件のよい会社があればさっさと移るほうが得である 44.0%
Q7(e)「条件の良い会社があればさっさと移るほうが得だ」と思うかとの問いには、44.0%が「そう思う」と回答。昨年は過去最高を記録したが(54.6%)、今年は低下している。

職業観は確実に変化している、そんな結果になったのではないでしょうか。

 

仕事「以外」での自己実現を優先したい、だから職場での滞在時間は短めに。

家庭の存在感は高まり、職場を移ることへの心理的な障壁は高くない。

上司の話す言語よりも、居心地のいい職場であることが重要。

 

私自身、そして私にとっての諸先輩方にも想像しにくい結果でしょう。

ただ、これが統計値≒現実です。

しっかりと受け止めたうえで、職場環境を整備していかねばなりませんね。

 

ちなみに、結果の中で特に気になったものはどれでしょうか?

最近は残業のことが特にニュースになりやすいのかもしれませんが、

日本経済新聞には先日こんな記事も掲載されていました。

 

www.nikkei.com

(有料会員限定記事となっております。ご容赦ください)

 

労組の要求もベアから勤務時間短縮へと力点が移っているのかもしれませんね。

 

教員確保が難しくなる中で、私学でも労働条件の見直しが求められています。

給与水準のみではなく、勤務時間を含めた全般的な検討が必要でしょう。

どんな私学であれ、「労働を供給してもらう組織としての意識・風土」が

存在しているはずです。

この機会にその風土自体に着目し、本当の意味で教職員が働きやすく、

力を発揮しやすい組織へと発展されることを願っております。

 

(文責:吉田)

www.ysmc.co.jp