今年の1月末、こんな検討会が文部科学省で開催されました。
学校等における省エネルギー対策に関する検討会(第1回) 配付資料:文部科学省
この委員会、いったい何を検討するのでしょうか。
「本検討会における論点(案)」という資料がアップされていますので、
そちらで会の趣旨を確認してみましょう。
(1)実効性ある推進体制とは何か
また、継続的にPDCAサイクルを回すために実施すべきことは何か
(2)適切かつ有効にエネルギー管理を行うために、どのような管理標準(エネルギー管理マニュアル)を設定すべきか
(3)(1)(2)にかかる取組(事例)2.学校等における適切なエネルギー消費原単位管理の考え方
(1)「エネルギー使用量と密接な関係をもつ値(分母)」をどのように設定するのか
(2)学校等におけるエネルギー消費原単位をどのように分析・活用するのか
(3)(1)(2)にかかる取組(事例)3.学校等で取り組むべき省エネルギー対策及び具体的な省エネルギー対策手法
(1)省エネルギー対策の推進に際して今後整理すべき事柄とその方向性とは何か
・過去の手引・事例集等のフォローアップ
・エネルギー評価指標 など
上記内容を見る限り、具体論というよりは大きな枠組みについてまずは検討する、
ということなのかな、と感じました。
弊社が関わる私学においては、施設の更新、
いわゆる「建替え」に関する検討をされているケースが多く存在しています。
生徒急増期といわれる時期に校舎の建設を行った各校が、
そろそろ耐用年数を経過し、老朽化あるいは陳腐化を何とかしたい、
というニーズを強めているように思います。
そこでぜひ考えたいのがこの「省エネルギー」化。
技術の進展により、いろいろな形で省エネの実現が可能になっています。
建替えなどは大きな設備投資だからこそ、
根本からいろんなことを考えられるはずですよね。
最重要課題である教育内容実現のための環境整備は当然として、
将来を見越した省エネ、あるいは空間設計の柔軟性など、
この機会にいろいろと考えてみていただきたいと思います。
初期投資が大きくなっても、その後のランニングコストや
種々の修繕費まで含めると先にやっておいた方がいい、
ということもたくさんあるはずです。
施設整備は中長期を見据えながら、
じっくりと時間をかけて企画していただきたいところです。
(文責:吉田)