寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

内定辞退、6割超

新卒者の就職内定率が上がっている一方で、 

内定辞退の割合も高くなっています。

新聞各紙で先日報道されたところですが、

ここでは産経新聞の記事を引用させていただきます。

 

www.sankei.com

 

就職活動で企業の内定を得た平成30年春卒業予定の大学生のうち、内定を辞退した割合を示す「内定辞退率」が10月時点で64・6%となったことが13日、就職情報サイトを運営するリクルートキャリアの調査で分かった。同社が集計したこの6年間で最も高い。人手不足を背景に学生は売り手市場で就職先の選択肢が拡大する一方、企業は特に中小の新卒確保が一段と厳しくなっている。

 

複数の内定を得るなどして、企業が出した内定を辞退するケースは

かなり多くなっているようですね。

これは一般企業全体を含めた統計のようですが、

学校や幼稚園もまた、相当の人材難に直面していることは

おそらく皆さまが一番肌で感じておられるところでしょう。

 

このニュースが出回ったちょうどその日、

ある学校法人の職員さんからこんなメールをいただきました。

(一部改編しております)

 

 ご指摘の通り、教員採用市場は相当に苦しい状況です。

 それは、量もそうですし、質においても深刻です。

 新卒については、資質として一線級の学生が教員を目指すことは少ない

 というのが現実です。

 

そう思いたくはないけれど…という言葉が隠されているような、

悲痛なお気持ちが表れているメールでした。

 

教員として活躍できる資質を持つ新卒が他業界に流れていく、

それは本当に切ないことです。

学校教育という、社会にとって欠くべからざる事業に従事しようとする

若者が決して多くないのには、やはりいくらか原因があるのでしょう。

 

先日来、このブログでは働き方をめぐってかなり多くの記事を掲載してきています。

そして、経営環境についても時折記事を掲載させていただいております。

教育行政について採り上げることもあります。

そういったことのそれぞれが、業界を志す若手を遠ざけている、

のかもしれません。

これは構造的に改善、改革すべきことでしょう。

 

そんな中で、私学が単独でできる人材採用の工夫は

決して大きくないかもしれません。

が、努力しなくていいわけでは決してない、と私は思います。

教育実習に訪れた力のある大学生が

「この学校で教えたい」

と思える環境を、いかにして提供し、感じてもらうのか。

それだけでも教員獲得の確率を相当アップさせるのではないでしょうか。

 

御校で働きたい、と思ってくれる学生が現れることを、

切に願っております。

 

(文責:吉田)

www.ysmc.co.jp