寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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行動は目的あってこそ、目的には行動あってこそ

今月11月は、各学校法人で理事会が開催されることが多いのではないでしょうか。

上半期の総括を兼ねてこのタイミングで開催される理事会。

さて、貴法人ではどのように上半期を総括されていますでしょうか?

 

まずは、中間決算。

上半期の財産の動き、収支の状況を数値としてまとめるのが中間決算です。

これはどの学校法人さんでも定例化されているのではないでしょうか。

 

そして、事業報告。

上半期に実施した活動とその成果を言葉でふりかえる、

それが事業報告と言っていいでしょう。

これもまた、各法人で実施されていることと思います。

 

では、これらの上半期総括が、

その後の活動にどのように活かされていますか?

このことこそが、その後の学校の成長と発展のために

不可欠ではないか、と私は考えています。

 

 

先日、ある学校法人さんで

上半期の行動計画をふりかえる機会を持ちました。

その学校では、旧年度中に新年度の事業計画・行動計画を立案されています。

それは、旧来のフォーマットに文字をはめ込んだだけのものではなく、

自らの行動を定義するものとして策定された、文字通り

「行動・活動」の計画です。

しかしながら、日常の活動において、その計画を常に意識できるかと言えば

必ずしもそうではありません。

学校の場合、目の前で起こる事柄はそんなに生易しいものではありませんから、

当然ながら日常に埋没することも決して少なくありません。

 

そこで重要になるのがこの「ふりかえり」。

果たして計画していたことは実行されたのだろうか…

と、自らの活動をふりかえり、できたのであればそれを確認し、

できなかったのであれば今後に向けその原因を明らかにします。

その学校法人さんでは、このような形でPDCAサイクルを回すのが

今年で2年目。

昨年度に比べて、行動のふりかえりはずいぶんと意義深いものに

なってきたことを実感しました。

 

そして同時に、このふりかえりをさらに有意義なものにするために、

という観点で、少しだけ話をする機会もいただきました。

その中でお伝えしたのは

「やろうとしていたことをやったかどうか」

ということにとどまらず、

「やろうとしていたことの目的を達したかどうか」

を意識しましょう、ということです。

 

いついつ、これこれをする。

という計画を立てました。

そして、実際にそれを実行しました。

実行したことを確認し、実務上の改善点をまとめました。

 

これでPDCAサイクルは回ったことになります。

しかし、これで完璧かと言えば、そうではない、と私は思います。

 

なぜ、その時期に、それをしようと意図したのか。

授業であっても、行事であっても、課外活動であっても、

教育活動にはすべて目的があります

そして、教育活動を支える学校事務にも、

それを遂行する目的があります

予定したことは実施したが、そのことで意図した目的を達したのか。

そこまでふりかえりを深めることが、

活動や行動の意義を高めるのではないでしょうか。

 

行動には必ず目的がある。

目的は、行動が伴って初めて具現化できる。

日常が多忙だからこそ、その行動の意味を常に意識しておきたいですね。

 

(文責:吉田)

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