明確な医学的根拠はないようですが、一般的に一日の理想的な睡眠時間は7~8時間と言われています。
私は睡眠不足になると仕事の生産性が著しく下がることを自覚していますので、以前は5時間未満が当たり前でしたが、最近は毎日7時間程度の睡眠をとるようにしています。
その結果、仕事の生産性がどれほど向上したかはわかりませんが、就業中に睡魔に襲われたり、注意力が散漫になったりするようなことはほとんどなくなりました。
ところで、私は毎日電車で通勤しているのですが、ある高校生の男の子が参考書を広げたまま豪快に寝てしまっている姿をよく見かけます。時には参考書が床に落ちてしまっていることにも気づかずに眠り続けていることもあります。
「えらい疲れてるんやなあ・・・」と気の毒に思いながらも、この子は慢性的な睡眠不足なのではないかと心配にもなります。
東京大学社会科学研究所・ベネッセ教育総合研究所が行った「子どもの生活と学びに関する親子調査2016」の結果を見ると、十分な睡眠をとれていない中高生が多いのではないか、と思うようなデータが出ています。
以下は、学年別の平均睡眠時間です。
- 中1:7時間38分
- 中2:7時間22分
- 中3:7時間8分
- 高1:6時間35分
- 高2:6時間32分
- 高3:6時間20分
学年が上がるにつれて睡眠時間は短くなっていることがよくわかります。
特に、高校生はどの学年も6時間台となっており、私の睡眠時間の方が長くなっています。
高校生にもなると、勉強に費やす時間が長くなるだけでなく、多くの場合は通学に費やす時間も長くなります。また、最近ではスマートフォンを持っていて当たり前の時代ですので、SNS等を利用した交友関係にも忙しいことでしょう。
そんなことの積み重ねにより睡眠時間が削られてしまっているものと思われますが、まだ高校生ですので、日々十分な睡眠をとってほしいものです。
睡眠不足の状態では学校の授業にも十分に集中できないことでしょう。
成長期の子どもにとって睡眠が重要であることは科学的に実証されていますので、十分な睡眠をとることの重要性については、社会全体でもっとクローズアップされてもいいのではないか、と感じます。
(文責:木村)