10月3日に第5回中央教育審議会初等中等教育分科会学校における働き方改革特別部会が開かれました。
今回の会議における主な議題は業務の役割分担・適正化に関する具体的な論点について。以下5点を中心に会議が進みました。
- 1.授業準備
- 2.学習評価や成績処理
- 3.学校行事等の準備・運営、地域行事等への参画等
- 4.進路指導
- 5.支援が必要な児童生徒・家庭への対応
その中でも特に活発な意見交換がされた内容が授業準備に関してです。
配布資料PDFの中に、教員に関する授業準備、学習評価や成績処理、事務作業など業務内容別の勤務時間に関する資料があり、
授業以外の勤務時間も事細かく、分単位で記載されています。
こちらを確認すると、事務内容が煩雑でとにかく色々なことを皆さんがそれぞれ実施していることが見て取れます。
また、別サイトでも
上記ページを開くと、全国の公立校を対象に実施された
「教員の仕事と意識に関する調査」の結果があります。
教員の悩みワースト1は、
「授業の準備をする時間が足りない」で、
なかでも小学校教員に限れば94.5%とほぼ全員が授業準備時間の不足を感じています。
また、ベネッセの全国調査においても「教材準備の時間が十分にとれない」との結果が出ています。
最近では現職教員による「学校の働き方改革勝手に現職審議会」、通称「現職審」による訴えも出てきています。
その中でも現場職員が抱える5つの問題の1番目に
「授業を準備する時間がありません」とあります。
現行の学習指導要領における小学校6年生の授業時間割例では、
教科担任指導教科を除く、週29単位中25単位を担任が担当している計算になります。(小学校では基本的に1単位時間は45分)
こちらを全てやりきると1日の空き時間は1時間30分程度。
この中で毎日の授業5~6時間分の用意をしなければならないのです。
非常に厳しい。。。と言わざるを得ません。
にも関わらず2020年度より全面実施の新学習指導要領では、
英語の教科化により年間で35単位時間追加されます。
本当に出来るのでしょうか。
何かを「増やす」ことよりも「減らす」ことを考えなければ
学校教育は破綻しかねないと感じます。
「〇〇した方が良い!」という提言とともに
「〇〇は削った方が良い!」といった提言も
あれば良いのではないかと思います。
これだけ多忙な教員の皆様が
それでも「生徒のための授業に関する準備をしたい」
という熱い思いに応えるためにも
是非とも働き方改革が進むことを望みます。
(文責:長森)