充実の統計資料が発表になりました。
文部科学省HPより。
学校教員統計調査-平成28年度(中間報告)結果の概要-:文部科学省
今回は中間報告ということですので、
気になるところをざっとだけ確認しておきましょう。
その前に、調査対象の確認を。
本調査は、国公私立の全てが対象となっています。
全数調査と抽出調査が混ざっていますが、設置主体を問わない、
全体調査であると考えていいと思われます。
さて、調査結果の概要を。
まずは幼稚園の教員年齢構成を見てみましょう。
「30 歳未満」の教員の割合についてみると,平成 16 年度 53.5%,19 年度 51.8%,22年度 49.8%,25 年度 47.4%,28 年度 44.8%となっており,その割合は年々低下している。
幼稚園の先生については、10年前までは半数以上が30歳未満だったのが、
今は逆に30歳以上が半数を超えているということですね。
年齢構成が変化している、つまり人事施策も変える必要がある、
のかもしれませんね。
続いて小学校の教員年齢構成について。
「50 歳以上」の教員の割合についてみると,平成 16 年度 29.6%,19 年度 35.3%,22 年度 38.1%,25 年度 38.0%,28 年度 36.2%となっており,その割合は平成 22 年度までは上昇傾向にあったが,前回に引き続き今回も減少している。
一方で,「30 歳未満」の教員の割合についてみると,平成 16 年度 8.9%,19 年度 11.3%,22 年度 13.4%,25 年度 15.3%,28 年度 17.3%となっており,その割合は年々上昇している。
また,男女別にみると,全ての年齢区分で女性教員の占める割合が男性教員より高い。
次に校長,副校長及び教頭の年齢構成をみると,校長で最も割合の高い年齢区分は,「55 歳以上 60 歳未満」(73.8%)となっている。
副校長で最も割合の高い年齢区分は「50 歳以上 55 歳未満」(41.8%)となっている。
教頭で最も割合の高い年齢区分は「50 歳以上 55 歳未満」(43.1%)となっている。
平均年齢は校長が 57.6 歳(前回より 0.4 歳上昇),副校長が 53.4 歳(同 0.3 歳上昇),教頭が 53.7 歳(前回と同じ)となっている。
年配の教員の割合は減少し、若年層の割合が増加してはいるものの、
管理職の平均年齢は上昇しているようですね。
では中学校はどうでしょうか。
「50 歳以上」の教員の割合についてみると,平成 16 年度 23.2%,19 年度 28.2%,22 年度 33.4%,25 年度 36.5%,28 年度 36.9%となっており,その割合は年々上昇している。
「30 歳未満」の教員の割合についてみると,平成 16 年度 8.7%,19 年度 9.6%,22 年度 11.8%,25 年度 14.3%,28 年度 15.9%となっており,その割合は「50 歳以上」と同様に年々上昇している。
小学校とは異なり、年配の教員の比率が増大しているようです。
これは高等学校も同様の傾向です。
ちなみに、校長・副校長・教頭の年齢構成については
小学校とほぼ同様の傾向となっています。
専修学校についても見ておきましょう。
「50 歳以上」の教員の割合についてみると,平成 16 年度 29.9%,19 年度 30.6%,22 年度 30.8%,25 年度 34.9%,28 年度 37.3%となっており,その割合は年々上昇している。
一方で,「30 歳未満」の教員の割合についてみると,平成 16 年度10.6%,19年度 11.8%,22 年度 10.3%,25 年度 8.5%,28 年度 8.2%となっており,その割合は平成 19 年度以降,低下している。
こちらは若い層がかなり低い割合になっていますね。
賃金水準や雇用形態等、少々気になるところです。
以上、各学校種における教員の平均年齢を見てまいりました。
年齢構成は組織づくりにおいて無視できない要素ですので、
御校内においても情報を整理しておく必要がありますよね。
これ以外の調査結果については、別の日のブログで再度採り上げることといたします。
(文責:吉田)