先週から今週にかけて、大きな台風が日本列島を襲いましたね。
巷では、せっかくの3連休だったのに…という声も聞かれました。
ただ、天災は備えが大切。
いざというときがいつ訪れてもいいように、準備を整えておく必要があります。
特に、学校施設は安全が求められるもの。
そこで本日はこんな記事をご紹介しましょう。
文部科学省HPより。
学校施設の天井等非構造部材の耐震対策先導的開発事業:文部科学省
校舎そのものの耐震化はすでに終えられているケースが多いと思います。
しかし、非構造部材はいかがでしょうか。
私が各校でお聞きする中では、なかなかそこまで手が回らなくて…
という話も少なくありません。
今回の記事には、まずこんなことが書かれています。
学校施設は、児童生徒等の活動の場であるとともに非常災害時には地域の防災拠点にもなるため、その安全性の確保は極めて重要です。
平成23年3月に発生した東日本大震災では屋内運動場の天井材が全面的に崩落するなど非構造部材に大きな被害が生じたことから、文部科学省では天井等落下防止対策のための「手引」や非構造部材の点検のための「ガイドブック」を作成し、天井をはじめとした非構造部材の耐震対策を推進しています。
本先導的開発事業では、建築士等の専門家を含めた実施体制のもと、学校施設の非構造部材の詳細な点検を行うとともに、対策手法の検討や点検・対策を進める場合の技術的な留意点の整理等を行い、その成果を全国に発信することで、非構造部材の耐震対策の加速化を図っていくことを目的としています。
考えてみれば、建物がいくら頑強であっても、
その中に避難している人たちが安全を確保できない状態では、
施設が安全な状態であるとは言い難いのではないでしょうか。
ひとたび震災が起きれば、住宅をはじめ市中の建物に被害が出て、
そこから学校施設に避難してくる住民もいらっしゃるかもしれません。
もちろん、在校生や教職員の皆さんの安全も確保しなくてはなりません。
さらに、地震は1回で終わることの方が少なく、
数日間あるいは十数日間にわたって余震に襲われることもありますよね。
その際、避難場所の天井が落ちてきた…となると、
想像しただけで背筋が凍ります。
補助金による政策誘導もあり、建物の耐震化は大きく進展しました。
非構造部材の耐震化を進めるためには、
教育活動と工期の兼ね合いという問題をクリアすると同時に、
金銭的な課題ものしかかります。
先ほど引用した文章は、以下のように続いているのですが…
各学校設置者においては、点検の手法等を示した手引やガイドブックと合わせて、本先導的開発事業の成果を活用することにより、天井等非構造部材の耐震対策が一層推進されることを期待します。
「期待」レベルで終わらせないことが重要だと、個人的には感じます。
各校と政府の対応を注視したいと思います。
(文責:吉田)