「食育」という言葉が誕生してから、すでにどのくらい時間が経ったでしょうか。
ふと、こんな表題の記事が目に留まりました。
文部科学省HPより。
社会的課題に対応するための学校給食の活用事業について:文部科学省
上記リンク先のページを開くと、まずこんなことが書かれています。
食品ロスの削減、地産地消の推進及び食文化の継承といった我が国の食をめぐる諸課題に取り組むため、学校給食の献立や児童生徒に対する食に関する指導等の工夫に加えて、学校給食を提供する仕組みを効果的かつ効率的に運用することが必要である。
食品ロスの削減、地産地消の推進、食文化の継承…
すべて、食育と深く関連する内容ですね。
そして、取組を実践している自治体のレポートも掲載されています。
兵庫県のものを見てみましょう。
メインテーマは【「つながる食」×「つなげる食」】。
サブタイトルにはこう書かれています。
「地産地消の推進」は生産者と消費者をつなぎ、「伝統的食文化の継承」は過去と現在と未来をつなぐ。「学校給食」は子どもたちを未来につなぐものである。
これを読みながら、弊社の活動理念を想起させられました。
子どもたちの未来…尊いものです。
そして、推進委員会に名を連ねているのは、
行政・学校管理職・学術専門家、そして食に携わる事業者さん。
さらに、実践にあたっては目標とその評価指標(KPIですね)も設定されています。
評価指標
「地産地消の推進」・・・・・学校給食における地場産物活用率(現状値:20.5%阪神地区(芦屋市等)→目標値:35%)
「伝統的食文化の継承」・・・地域の行事食、郷土料理を知っている保護者の割合(現状値:30.4%(揖保川地区)→目標値:80%以上)
地域の行事食、郷土料理を作ることができる保護者の割合(現状値:24.5%(揖保川地区)→目標値:30%以上)
ここのところ、文教に関する行政施策には、必ずと言っていいほど
このような評価指標と目標値が設定されていますね。
そして、実施後の検証と課題抽出もしっかりなされています。
残念なのは、公表されているレポートにおいて、
目標に対する実績値が明示されていないこと。
ただそれでも、PDCAを回すということを相当意識したレポートになっている
と見受けられました。
さて、私学では食育の取組がそれほど進んでいる印象がありません。
もちろん、中には積極的に食育を進めている私学もあると思いますが、
第三者的には公立校のほうがよほど力が入っているように感じます。
私学においても、例えば学食・給食をめぐる課題があったり、
食と学業の関連性が深かったりと、
食育に取り組む理由はいくらでもあるように思います。
食は生命の原点。
教育内容としてもとても重要だと感じるのですがいかがでしょうか。
(文責:吉田)