博報財団こども研究所が「こどもトライアングル調査」を実施し、結果を公表しました。
調査名だけを見ても何の調査かよくわかりませんので、まずはどんな調査なのかをみてみましょう。
「こどもトライアングル調査」とは
子どもが、最も身近に感じることばは「自分を表わすことば」と考えられます。
「今の自分を表すのは、どんなことば?」「将来なりたい自分を表すのは、どんなことば?」「親に言われたら、うれしいことばは?」「友達に言われたら、うれしいことばは? 」
「こどもトライアングル調査」では、これらのことばと子どもの関わりを、子ども自身・親・教員の3者の角度から調査することで、子どもの心、親・教員とのギャップにアプローチします。
つまり、子どもが考えていることと、親や教員が子どもに対して考えていることのギャップを明らかにして、子どもの心を理解しようという趣旨の調査です。
調査概要は以下のとおりです。
対象:① 子ども(小学生~中学生の男女) 1800サンプル
② ①の子どもの父親、母親 1800サンプル
③ 小・中学校に勤務する教員 1000サンプル
期間:2016年11月11日(金)~ 12月23日(金)
本日はこの調査結果の中から「現在の子どもを表すことば」に関する質問の結果を取り上げてみます。
「現在の子どもを表すことば」として以下の24個を挙げており、子ども、親、教員からそれぞれ回答を得ています。
- 元気
- かわいい
- かっこいい
- おもしろい
- やさしい
- まじめ
- 落ち着いている
- 最後まであきらめない
- 頭が良い
- 努力する
- 才能がある
- 周りに合わせる
- 普通
- 友達が多い
- おしゃれ
- おとなしい
- のんびり
- オタク
- 心が広い
- 用心深い
- 負けず嫌い
- 勇気がある
- いろいろなことを知っている
- 運動神経が良い
さて、上記の24個のうち、子どもの回答率の方が教員の回答率よりも高かった言葉ベスト3はどれだと思いますか。
正解は・・・
1位:友達が多い (子ども:85.7% 教員:60.0%)
2位:負けず嫌い (子ども:73.1% 教員:49.4%)
3位:最後まであきらめない (小学生:68.4% 教員:47.7%)
でした。2位と3位を意外な結果だと感じられた方は多いのではないでしょうか。教員が思っているほど子ども達の心は弱くないということが言えそうですね。
ここで判明したギャップを今後どのように活用するかはわかりませんが、「最近の子ども達は昔の子ども達と比べて心が弱くなったなあ・・・」といった空気が世間に何となく漂っているのであれば、それは思い込みなのかもしれませんね。
(文責:木村)