寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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部活選びのチェックポイント

新年度が始まると、中学や高校ではどの部活に入部するかで迷う新入生達も多くいることでしょう。

ただ、「特にやりたい部活はないけど、友達がみんな部活をやるから」であったり、「何となく部活をやらなければいけないような雰囲気だから」といったような動機で何らかの部活動に何となく入部する新入生も少なからずいるのではないでしょうか。

 

全ての部活が一般的な常識の範囲内で行われているのならいいのですが、中には「ブラック部活」と呼ばれるような勉強やプライベートを犠牲にしてまで行われる部活も存在しているようで(実際、私の長女も中学ではそれに近い状況の部活に所属していました)、旧態依然とした部活の在り方については大いに改善の余地があるのではないかと感じます。

 

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上記リンクの記事では、我が子が部活動を選ぶ際の「アドバイスポイント」について記載されており、部活動選びのチェックポイントとして、(1)平日及び土日の練習時間、(2)先輩・後輩の人間関係、(3)部活動以外の活動状況が挙げられています。

 

その中でも、(1)平日及び土日の練習時間について、以下のように述べられています。

 

毎週土日の練習や、休みなしの長時間練習が常態化している部活動であれば、顧問も子供も何かを犠牲にしています。スポーツですべてが決まる某名門スポーツ学校のように、顧問も子供もプロ育成を目指してすべてを費やすならば、これでも構わないかもしれません。しかし、そうでないならば、週末を含めた長時間練習は避けるべきです。

 きつい言い方をすると、人間の疲労度をなかば無視して、成果を上げるためにひたすら人を動員して時間をかけて営業する戦術のブラック企業と同じ発想です。そうした部活動と知りながら、我が子を所属させるのはいかがかと思います。大事な我が子を将来そういうブラック企業体質の組織に慣れっ子の社会人にしたいのならば止めませんが、私はおすすめしません。

 健全な部活動であれば、仮に土日に活動があったとしても、それは公式戦やコンクール開催日など特別な日です。通常の練習は平日にしっかりとなされています。土日に他校との練習試合や合同練習などを組むこともあります(これは、顧問にとっては大変なことで、やってくれていたら親の立場とすれば有難いことでしょう)が、どの程度の活動が「適正」かは、子供自身が最終的に判断するところです。

 

確かに、目的や目標を達成する(=試合で勝つ)ためであれば平日も週末も休みなく猛練習をしなければだめだ!といった発想では、「ブラック部活」と揶揄されても仕方ない面がありますね。

部活動に全ての情熱をかける教員の方にとっては自身がサービス労働であってもそれでいいのかもしれませんが(趣味の延長や生きがいという教員の方もいらっしゃるのかもしれませんが・・・)、それに付き合わされる生徒やそれに巻き込まれる保護者にとってはたまったものではありません。

部活動は顧問の教員任せになっている部分が多く、それにより同じ学校でも部活によって練習量(日数・時間)にバラつきが生じているものと思われますが、教員の長時間労働の是正、生徒への過度の負担の解消という観点からも、やはり部活動の位置づけ、在り方については学校として明確にするべきであり、かつての文部省が平成9年に例示した部活動の休養日等についてもしっかりと履行するべきであると思います。

 

 

(文責:木村)

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