少子化により、私学を取り巻く環境は年々厳しくなる一方です。
当然、今後はより少子化が進行するわけですから、学校経営について現状維持は後退を意味することになります。
「いやいや、これまで何とかやってこれたんだし、これからも何とかなるだろう」という発想では間違いなく近い将来に経営が行き詰まってしまうおそれがあるということです。
経営の神様と呼ばれる松下幸之助もかつて以下のように述べています。
反省を求める者には反省を求める、また自分たちにおいて反省すべき点があれば、大いに反省して協力体制をとってゆく。そういうことを誰かが言い出し、誰かがやらねばならないのに、誰もが非常な安易感に浸ってしまって、成りゆきまかせ、他人まかせになってしまっている。それが日本の現状でしょう。これでは物事は好転していきません。きょう一日が過ぎれば、あすはあすの風が吹くだろうというような、事なかれ主義はいつか行き詰ります。
お互いに全体として考え直そうという行き方を「誰か」ではなく、まずは自分が生み出さなくてはならないことを深く自覚すべきだと思うのです。
「事なかれ主義はいつか行き詰る」という言葉は、当然経営全般に当てはまる言葉ですが、現状の学校経営を考えると、所属する全ての人が相当な危機感と当事者意識を持って立ち向かっていかなければいけないような非常に厳しい状況なのではないでしょうか。
この厳しい状況を乗り越えていくためには、全ての教職員が私学を取り巻く環境や自校が置かれている現状を正確に認識した上で、将来を見通した適切な経営改革をいかに断行することができるかが大きなポイントとなりそうです。
あすはあすの風など吹かない・・・、そんな時代に差し掛かってきているのではないでしょうか。
(文責:木村)