寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

教員の長時間労働問題

昨今、長時間労働に関してクローズアップされていることは、

みなさんご存知のとおりかと思います。

 

長時間労働による過労死、過労自殺精神疾患等、多くの痛ましい

事故や事件の発生が後を絶たないことを受け、各方面で過重労働の

取り組みがおこなわれているようですが、それが抜本的な解消に

繋がるものかどうかには疑問が残ることも多いようです。

 

当ブログにおいても教員の方々の長時間労働や解消に向けた取り組み

等について何度か取り上げていますが、実態は依然として厳しいよう

です。

 

headlines.yahoo.co.jp

 

連合総研が全国の公立小中学校の教諭約4,500名(非組合員を含む)を

対象として行った調査の結果の概要は以下のとおりです。

 

調査では、週あたりの労働時間を20時間未満から60時間以上まで5段階に分けた。小学校教諭で週60時間以上働いている割合は73%、中学校は87%。小中とも50時間未満の教諭はいなかった。単純には比較できないが、11年に労働政策研究・研修機構が調べた医師の40%を大きく上回ったほか、連合総研が16年に調査した建設業の13・7%、製造業の9・2%、運輸・情報通信業の9・0%を大きく上回っている。

 特に中学の運動部顧問の場合、午前7時以前に出勤する教諭が15%、午後9時以降に退勤する人は22%に上った。「必ず」「だいたい」毎日、家族全員と一緒に夕食をとるのは小学校39%、中学校33%で、民間企業労働者の52%を下回った。

 

教員の方々の長時間労働が常態化していることは把握していましたが、

想像を超えるような結果に驚きました。

 

教員の方々の仕事量が許容量を大きく超えており、効率化を図るだけでは

もはや解決できない程に大きな負荷が掛かっていることが想像できますが、

そのような場合には物理的に業務を整理する以外に是正の方法はないのでは

ないかと思います。当然、個人戦には限界があり、学校全体をいかに組織化

することができるかが是正に向けての大きなポイントとなりそうです。

学校を取り巻く環境は大きく変化しており、外部人材の登用や事務機能の

強化等、これまでの常識や経験則に捉われない新しい視点や発送を取り入れた

体制づくりが不可欠でしょうし、現状を踏まえると必須であると思います。

 

健全な経営を下支えするものは健全な労働環境です。

思考停止に陥ることなく、早急な是正が求められます。

 

 

(文責:木村)

 

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