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寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

倒産に関するデータ②(教育関連業者編)

経営体 統計

先日、当ブログで人手不足倒産に関する話題を取り上げましたが、

本日は教育関連業者の倒産動向に関する話題です。

(暗い話ばかりで申し訳ありません・・・)

 

www.tdb.co.jp

 

https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p161203.pdf

 

帝国データバンクが、2000年から2016年の「教育関連業者」の

倒産動向(負債1,000万円以上の法的整理を対象)について調査したもので、

同社がこのような調査を行うのは今回が初めてとのことです。

その背景には、少子化に伴い「教育関連業者」の倒産が増加傾向にあり、

淘汰の波が忍び寄ってきていることが挙げられます。

なお、ここでの「教育関連業者」とは、学習塾、予備校を主業とする

企業に加え、学校法人も含まれています。

 

まず、教育関連業者の倒産件数について、以下のように記載されています。

 

 2016年(1月~11月)の教育関連業者の倒産は77件発生しており、2000年以降で最多の2009年(93件)に迫るペースで推移している。負債総額は35億9,700万円となり、既に前年を上回っている。少子化や大手との競合を要因とする負債5,000万円未満の小規模業者の倒産が目立つ。

 倒産件数全体では、世界的な景気低迷の余波を受けた2009年をピークに減少傾向が続くなか、教育関連業者の倒産は2015年以降、増加に転じている。

 

記事のとおり、ここ数年、国内全体の倒産件数は減少傾向にあるにも関わらず、

教育関連業者の倒産は増加傾向にあります。

少子化に加え、学習塾の乱立により市場が飽和状態にあることが

原因と考えられます。

学校法人も同じような状況下にあると言えそうです。

 

次に、業種別について、以下のように記載されています。

 

 2014年~2016年(1月~11月)を業種別上位で比較すると、2016年は教育関連業者の倒産77件のうち「学習塾」が31件(構成比40.3%)でトップとなり、全体の4割を占めている。学習塾は、少子化で生徒数の確保に苦戦するなか、大手との競合で経営が立ち行かなくなるケースが増えている。学習塾業者は、生徒の合格実績やクチコミによって生徒数が変動しやすく、講師などの人件費や家賃、広告宣伝費が収益を圧迫し、経営が軌道に乗るまでに時間を要する。また、大手や有名学習塾のフランチャイズ(FC)に加盟した場合、本部へ支払うロイヤリティーが10~30%と他業種よりも高いことから、廃業や撤退を余儀なくされてる業者が少なくない。

 

教育関連業者には、学習塾や予備校の他にも、主に大人が通うような

資格取得スクールやパソコン教室なども含まれますが、その中でも

学習塾の倒産件数が圧倒的に多くなっています。

ここでも少子化が直接的な原因であることは間違いなさそうですが、

講師の人件費等による経営の圧迫も倒産理由として挙げられています。

 

最後に、まとめとして、以下のような記載があります。

 

 業界内では長時間労働など厳しい労働環境も問題となっているなか、2013年末には学習塾を経営する「リソー教育」(東証1部)が、売り上げの過大計上などで83億円もの不適切な会計処理を行っていたことが発覚したほか、15年は三重県伊賀市のウィッツ青山学園高校の通信制を巡る就学支援金の不正受給事件が発生。コンプライアンス違反による不祥事も散見されるなど、業界環境の厳しさが浮き彫りとなっている。

 

組織の健全かつ永続的な発展にコンプライアンスの遵守は必須条件ですが、

残念ながら違反事例も多く発生しており、厳しい経営環境が見通されるなか、

今後はコンプライアンスに反する企業、法人から順番に淘汰されていく

でしょう。

 

学校がなくなってしまうことはあってはならないことですが、

急激な少子化の進行は避けて通れない状況であり、

これまで通りの経営では立ち行かなくなることが十分に考えられます。

このような状況をしっかりと踏まえた上で、綿密な事業計画を策定し、

全教職員が一枚岩になった上で、速やかに確実に実行へと移すことが

全ての学校にとって急務であると感じます。

 

(文責:木村)