ソフトめん。
その響きだけでやられてしまいそうな、魅惑的な給食メニュー。
まさか、この感激を味わえなくなるなんて…
今回の記事のタイトルを見た瞬間、いろんな思い出?が駆け巡った私。
ところが、大阪ではこの感動が共有できないんです…
聞けば、大阪では給食にソフトめんが出されたことがないそうで。
あんな人気メニューなのに!と、なぜか私が悔しがってしまいました。
さて本題。
そのソフトめん、どうやら役割を終えたようなのです。
毎日新聞より。
記事にはこんなことが書かれています。
多くの児童、生徒たちの舌を満足させたソフトめんだが、今は下火に。東京都は年1回、「懐かしの給食メニュー」として提供していたが、今年度から中止した。茨城県内では、三十数年前には約15社あったソフトめんの製造業者が現在は9社に減少。さらに、水戸市、ひたちなか市など6市町に卸していた1社が今年廃業したことを受け、給食からソフトめんが消えた。群馬県では、学校給食会で取り扱うソフトめんの5割以上を納めていた業者が昨年度末で製造をやめた。
なぜこんな急速に消えていってしまったのかと言えば、その理由は大きく2つあるようです。
1つは、給食メニューが「ご飯」へと変化したこと、だそうです。
再度記事を引用します。
製造業者が減っていることについて、全国学校給食めん協議会の脇田祐輔会長は「2009年に文部科学省から出された通知『学校における米飯給食の推進について』の影響が大きい。米飯給食を週3回から週4回に増やす新たな目標が設定された。パン給食の日もあるので麺給食の比率がそもそも少なくなってしまった」と説明する。
ちなみに私が小中学生の頃は、給食の主食がパンの日が週1日、ご飯の日が週4日でした。
それでもソフトめんは人気メニューでしたけどね…
そう考えると、私の時代は「パンも食べてソフトめんも食べる」のが当たり前だったのかもしれません。
ひょっとしたらものすごく幸せな時代だったのかもしれませんね…
そしてもう一つの理由がやや深刻で、やはり給食業者さんの経営上の問題のようです。
なんでも1パックの麺の量を学年に合わせて変え、さらに配送当日には高温殺菌して容器に入れて学校に運ぶ…という、時間的にもタイト、かつコスト的にも厳しい状況のようです。
こうなると存続は難しいかもしれません。本当に残念です。
私は特に食い意地が張っているからかもしれませんが、それでも給食や学食の思い出というのは長く残るものです。
そして、学校の魅力の一つがこの食事にある、とも言えなくはありません。
昨今、私立小学校などでは一流ホテルが給食を作るケースもありますから、そこに力を入れることの重要性はある程度認識されているのでしょう。
ただ一方で、例えば「学校で飲食物を販売すると、マナーの悪い生徒が散らかしていけない」と、反対される教職員さんもいらっしゃるとあちこちの学校で耳にします。
もし学校が社会に出るまでのさまざまな力を付けるための機関なのだとしたら、「臭いものにふた」ではなく、むしろそのような経験を積ませたうえでマナーも習得させることが本来の教育なのではないか、と思ったりもするわけです。
お忙しい先生方をつかまえてそんなことを申し上げるのは忍びないのですが、食事を通じての学びもまた、人生においては大変重要な要素を含んでいるように思うのですがいかがでしょうか。
美味しいものを食べる。
単にそのことだけでも学生生活にプラスだと思うのは私だけでしょうか。
そして、食べることの幸せを感じて、ささいなことにも感謝できる人に育つことができれば、その人生はきっと幸せだろうと私は思います。
私がまさに、そうですので。
(文責:吉田)