寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

「ノー部活デー」導入

当ブログにおいて、学校の部活動の在り方については

過去に何度か取り上げましたが、大阪府教育庁は11月18日に

大阪府下の府立高校と支援学校で週1回の「ノー部活デー」を

導入することを発表しました。

 

www.sankei.com


昨今問題となっている教員の長時間労働の軽減が導入の目的です。

それ以外でも、教員が部活動に対してあまりに熱心すぎる場合には

生徒への過度な負担が生じているおそれもあり、

それも同時に解消されればと個人的には思います。

 

また、報道発表資料が見当たらないので詳細はわからないのですが、

記事によれば、「ノー部活デー」の以外にも、全校一斉退庁日として、

午後7時までに全ての教職員、生徒が退勤・下校する日を週に1回

設定するとのことです。

 

強制的に帰宅をさせることが教職員の長時間労働の是正に繋がる

のであれば、是非とも全校が早速実施していただきたいのですが、

長時間労働が常態化している原因が部活動以外の場合には、

業務量は変わらずに、自宅への持ち帰り仕事が増えるだけで

問題の抜本的な解消からは程遠い結果に終わってしまうおそれが

ありますので、この取り組みと併せて業務自体の見直しにも

是非着手していただきたいと思います。

 

なお、この取り組みは、2017年1月から試験的に導入され、

4月より本格導入されるそうです。

試験導入時には様々な問題が生じることもあるかと思いますが、

全ての教職員の方々が前向きに捉えて課題をしっかりと解消し、

4月の本格導入において、大きな成果を出していただきたいものです。

 

私学においても、部活動の在り方が問題になっている学校は

少なくないのではないでしょうか。

また、部活に関わらず、教職員の方々の長時間労働が常態化している

学校も少なくないのではないでしょうか。

 

問題の放置、先送りは何も生み出しません。

まずは問題を問題と認識することから始め、

新たな視点、新たな発想での業務改善が望まれます。

 

そして、他校の良い事例、成果を生んだ事例があれば

そのまま拝借する・・・という手段も有効かと思います。

その意味においても、大阪府のこの取り組みには期待したいところです。

 

(文責:木村)