寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

過労死等防止対策白書より

違法な長時間労働の常態化により社員が自殺に追い込まれた企業の

ニュースがここ最近メディアで多く取り上げられています。

また、長時間労働による過労死も後を絶ちません。

ワークライフバランスの実現に向けた取組みが進められている一方で

このようなニュースを見聞きするのは本当に胸が詰まる思いがします。

 

政府が過労死等防止対策推進法に基づき10月7日に初めて閣議決定した

「過労死等防止対策白書」によると、1カ月間の残業時間が、

労災認定の目安となり「過労死ライン」とされる80時間を超えた

正社員がいる企業は22.7%に上るそうです。

 

当然すぐに是正すべき問題ではありますが、

生産年齢人口の減少により人手不足に苦しむ業界も多く、

思うように是正が進まないといったところでしょうか。

 

ちなみに、過労死等防止対策推進法は平成26年11月1日から

施行された法律で、目的は以下の通りです。

近年、我が国において過労死等が多発し大きな社会問題となっていること及び過労死等が、 本人はもとより、その遺族又は家族のみならず社会にとっても大きな損失であることに鑑み、 過労死等に関する調査研究等について定めることにより、過労死等の防止のための対策を推進し、もって過労死等がなく、仕事と生活を調和させ、健康で充実して働き続けることので きる社会の実現に寄与することを目的としている。

 

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000061175.pdf

 

また、この法律には、11月は過労死等防止啓発月間と定められています。

この法律の認知度ですが、企業調査を行った結果が

  • 大まかな内容を知っていた 38.1%
  • 名前は知っていた 42.1%
  • 知らなかった 17.6%

と、ほとんど認知されていないといってもいい状態です。

人の生命に関わることですので、どのような企業であろうと

ここは真摯に取り組まなければいけません。

 

学校はもちろん企業ではありませんが、長時間労働が恒常的に発生する組織

という点では共通するように思います。

(当然、全ての学校がそうではないと思いますが。)


学校現場においても長時間労働が常態化しているところは

多いように感じます。

長時間労働が続けば当然心身に疲労は蓄積されます。

また、それが重篤な健康障害を引き起こすこともあれば、

最悪の場合は死に至るおそれもあります。

 

子供たちのためにも教員の方々は元気で笑顔でなければいけません。

それぞれの学校における重要課題はいくつもあるとは思いますが、

「適正な労働時間を実現させること」は全ての学校に共通する

重要課題ではないでしょうか。

 

(文責:木村)