文部科学省から中学生や高校生に必要とされる英語力の学習到達目標として
「CAN-DOリスト」の形で具体的に設定するように求められているのは
ご存知だと思います。
各中・高等学校の外国語教育における「CAN-DOリスト」の形での学習到達目標設定のための手引き:文部科学省
上記リンクから作成の手引きがダウンロードできますが、
簡単に説明をします。
英語力を
・聞くこと
・話すこと
・読むこと
・書くこと
の観点から「英語を使って何ができるのか」というものをレベル別に
作成していくというものです。
従来の文法中心の学習指導を改めようとする動きの中で
提言されています。
自分自身を振り返ると「読み書き」は授業でしていた記憶はありますが、
「聞く話す」はほぼなかったような気がします。
さて、文部科学省の調査(平成27年度)によりますと
・中学校:51.1%
・高校:69.6%
の割合で、「CAN-DOリスト」を使った形で
目標設定がなされているそうです。
ただ、「達成状況を把握している割合」になると、
中学校:22.2%
高校:30.7%
となり、「目標を設定したが、そのままになっている」学校が多い
結果となっています。
確かに作成するだけでかなりの労力と時間がかかりますので
完成後そのままになってしまうのは理解できます。
ただ、達成したかどうかのチェックができていないと
せっかく作成した資料の価値が半減してしまいます。
これは「学校経営」にも当てはまると言えそうです。
ある経営目標を掲げたとしても、その後の達成状況の把握は
日々の業務に忙殺され、どうしても後回しになってしまう・・・。
どこかで聞いた話ではないでしょうか?
ある科目の目標達成状況の確認ができていないことと
学校経営の目標達成状況の確認ができていないことと
どちらが影響力が大きいでしょうか?
もちろん、今回の「CAN-DOリスト」をないがしろにしていいわけは
ありませんが、学校の組織風土としての「目標に対する取り組み姿勢」が
表れていると思われます。
一筋縄ではいかない問題ではありますが、
「CAN-DOリスト」の対応から「達成状況の確認」を始めてみては
いかがでしょうか?
まずはやってみることが大事ですね。
(文責:竹内)