先日、当ブログで中学校の部活に関する「騒音問題」を取り上げましたが、
本日は保育園に関する「騒音問題」です。
待機児童の問題がクローズアップされて久しいです。
政府は「待機児童解消加速化プラン」に基づいて様々な
取り組みを進めている結果、保育の受け皿という面では
一定の結果が出ているようですが、女性の就業率の増加に伴う
保育のニーズの高まりにより、待機児童の解消に向けては
更なる取り組みの推進が必要なようです。
受け皿を増やすという点では、保育士を確保することもそうですが、
保育所の数自体を増やすことが大きな解決策といえそうです。
ただし、これについてはメディアでも取り上げられることが
多いように、新設する際の近隣住民からの反対の声が大きいようです。
この記事によると、住民が反対する理由として
- 子供の声がうるさい
- 送迎者の増加で事故の危険が高まる
- 周辺住宅の資産価値が下がる
の3つが大きいようです。
それぞれの立場があるので難しいところですが、
待機児童だけでなく、少子化が社会問題化していることを考えると
このような記事を見ると、個人的には非常に残念な気持ちになります。
そんな中、一方では「静かすぎる保育園」が最近話題になっています。
この保育園は報道番組でも取り上げられています。
以下は記事からの引用です。
同園には160人程度の園児が通っている。ここでは開園以来、騒音などの苦情が寄せられたことはないという。それも納得できるほど、とにかく子どもたちが大人しい。
その大人しさの根幹には、子どもたちの主体性の育成にあると、園長の若盛正城氏は言う。
「自分で考えて、自分でやっていく、イコール主体性。その主体性が、たくさん持てる時間と場所と、それを見守る先生がいれば、きちんと身についていけると思いますね」
たとえばお遊戯の時間に何をして遊びたいかについては、一人ずつにリスニングをし、彼らが望む時間を提供する。それぞれが自分のやりたい遊びをできるようにすることで、落ち着いて遊びに集中できるというわけだ。
また、昼食はビュッフェスタイルとなっているのも特徴的だ。子どもたちは、自分の食べたいものを、食べたい分だけ調節して食事ができる。知らず知らずに「何が食べたいか」という主体性を体得するというわけだ。
もちろん、「静か」という概念自体もしっかり教育されている。インタビューに応じた子どもたちは「大きい声を出したら迷惑」や「(食事中は)しゃべらない方が素敵なの」と話している。
あまりにもうるさすぎるのもどうかと思いますが、
静かすぎるのもどこか子どもらしさがなくて、なんだか窮屈そうだなあ…
というのが私の正直な感想です。
時代の要請と言えばそれまでなのかも知れませんが、
子どもは次世代を担う宝として、ただ寛容なだけではなく
地域全体として見守り育てることができる社会であって
ほしいと感じますし、そうでなければいけないとも感じます。
そのような社会の実現に向けては、保育園だけでなく、
幼稚園や学校が地域や家庭としっかり連携していくことが
これからは特に重要になってくるのではないでしょうか。
それが実現すれば、このような「騒音問題」も少なくなるのでは…と
感じる次第です。
(文責:木村)