10月に入ってもまだまだ日中は暑い日が多いですが、
朝夕の肌寒さを感じると、秋の訪れを感じます。
食い意地の張った私にとっては「食欲の秋」ですが、
受験生にとっては本番を控えて「勝負の秋」でしょう。
受験までのラストスパートとなるこの時期、
しっかりと勉強に打ち込むためには、
心身ともに健康であることが何よりも重要ですが、
近年、受験期に「受験うつ」(受験期に発症するうつ病)の
症状を発症する受験生が増加しているそうです。
この記事によると、夏休みに夜更かし・朝寝坊の生活を送った受験生は、
新学期にもとの生活リズムに戻すのが困難になり、ストレス耐性を低下
させて「受験うつ」に陥るケースが多いとのことです。
夏休みのことですので、今さらどうにもすることはできませんが、
生活リズムの乱れにより心の不調を発症するリスクが増加するのであれば
規則正しい生活を送ることでストレス耐性を一定以上に保つことの
重要性がよくわかります。
また、誰にでも日常的に何らかのストレスはあるわけですから、
規則正しい生活の重要性は受験生に限ったことではないでしょう。
「受験うつ」は大きく3つの症状があるようです。
プレッシャー型受験うつ
身近な人々から過度な期待を受けることで発症するタイプです。成人のうつは悲しみを感じることが多いのですが、思春期のうつは悲しみよりもイライラが主な症状として出てくることがあります。不機嫌、敵意、欲求不満、すぐに怒りを爆発させるなどの症状が出てきます。さらに、家出をほのめかしたりすることがあります。これは「助けてほしい」「今の状況から逃れたい」という心のあらわれです。
モチベーション喪失型受験うつ勉強する気をなくし、合格する自信もなくすことで発症するタイプです。受験勉強が思い通りにはかどらないことなどが原因となることが多いです。「自分には価値が無い」という気持ちが特に強くなるので、批判や拒絶、自分の失敗に極端に敏感になっていきます。このため学校を休みがちになって成績が落ちてきたり、以前はできていた勉強ができなくなってしまい、より落ち込んでいくということもあります。
比較・競争型受験うつ同級生や他の受験生と自分を比較して劣等感を持つことで発症するタイプです。成人がうつ病になると周囲との交流を絶ってしまいますが、思春期のうつ病では何人かの友達とのつきあいは続けていることが多くあります。また、うつ症状からくる様々な問題から逃げるために、ネット依存になることもあります。しかし、そのためにますます孤立し症状を悪化させていきます
受験うつとは|受験勉強ができないのは、うつ病のせいかもしれない
生活リズムの乱れによるストレス耐性の低下により
「受験うつ」の発症リスクが上がるとのことでしたが、
上記の3つを見ていると、全てにおいて誰もが些細なことが
きっかけで陥ってしまう可能性がありそうだと感じます。
心の不調は他人からはなかなかわかりにくいものですが、
それだけに周囲が些細な変化に気づいたり、サポートしたり
することが大切になります。
保護者は当然ですが、先生方もこのようなことを頭に置いて
生徒と接する必要がありそうです。
(文責:木村)