寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

「何が問題なのかがわからない」という問題

今回のタイトルは、なぞかけのような感じになりましたが、

これは、「Wicked Problem」を和訳したものと考えてください。

 

私自身、うまく説明しきれない部分があるため

行動観察研究所の松波氏の説明を引用させていただきます。

 

 

Wicked Problem: 新たな仮説に基づいて動き、成果が出なければすべては無駄なのか? | 行動観察研究所ブログ | 行動観察研究所

 

松波氏の説明では

 

まず、問題には3種類ある

 

レベル1.単純な問題

 課題や解決方法も明確で、解くことが容易な問題。

 

レベル2.複雑な問題

 複雑ではあるが、時間をかけて取り組めば「何が問題なのか」や

 「どうすれば問題解決できるか」が見えてくる問題。

 

レベル3.何が問題かわからない問題

 課題も解決方法も明確ではない上に、そもそも「何が問題なのか」を

 定義することが困難な問題。

 

とされています。

 

さらに、3の問題には

 

・どうすればいいという正解が存在しない

 

・すべての人が満足する、というようなことはありえない

 

・どのように取り組んでも、新たな問題が生じることは避けられない

 

という厄介な特徴があります。

 

 

子育てを例に、具体例も挙げられています。

 

レベル1.おなかを減らして泣いている子供をどうすればいいか

   →ミルクを飲ませてあげる

 

レベル2.子供が安全に通学できるようにするにはどうすればいいか

   →通学の安全を妨げそうな要因を抽出して、それぞれに対策を考える

 

レベル3.子供をどういう人間に育てればいいか

   →この問いには、誰もが納得するような「正解」はなく、仮に一度は

    方向性を決めても、その後の経過や社会の変化によって

    「正解らしきもの」は変わってしまう。

 

 

何となく、イメージはつかめたでしょうか?

このテーマをブログに書いたのは、学校が抱えている様々な問題は

まさに、「レベル3に該当する」と考えたからです。

 

「生徒募集」や「地域との関わり方」や「教育の方向性」などは、

数学の方程式のように「正解が1つ」ではありません。

その都度方向修正しながら、「正解らしきもの」を探していかなくてはいけません。

非常に悩ましい問題です。

 

 

とはいえ、「問題があります。」だけで終わるわけにはいかないので、

一つの方向性を考えました。

 

それは、「仮説を立てて、現時点での解決方法を導く」、

その上で、「問題点が出てくれば再度解決方法を考える」ということになります。

 

もったいぶった言い回しになりましたが、「PDCAサイクルを回す」

ことが現時点での「正解らしきもの」だと思うのですがいかがでしょうか。

 

 

 

(文責:竹内)