寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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黒田投手にチーム力を学ぶ

9月10日、広島東洋カープが25年ぶりにセリーグ優勝を達成しました。

カープファンのみなさん、おめでとうございます。

私はカープファンではありませんが、

市民球団の四半世紀ぶりの優勝には大変感動しました。

 

資金の豊富な球団が大物助っ人外国人選手や

フリーエージェントにより有力な選手やを獲得する中、

自前で育てあげた生え抜きの若い選手達を中心として戦い、

それらのチームを圧倒して掴み取った見事な優勝でした。

 

また、若い選手達だけでなく、カープに復帰した二人のベテラン選手、

新井選手と黒田投手がチームを牽引したことも優勝の大きな原動力

となったことは間違いないでしょう。

 

野球はチームスポーツですので、個々の選手の能力が高いからといって

その総和がチームの総合力と等しくなるかと言えば当然違いますし、

チームとしてベクトルを合わせることが何より重要になります。

 

そのあたりについて、黒田投手が優勝後に語っています。

 

復帰1年目の昨季。結果は出なかったが、意識の高い選手が多いと感じて

いた。驚きだった。

今季の独走は、そんな若い選手たちが心技体で力を付け、チームを引っ張

ってくれた成果だろう。

自分以外の投手の試合を見ていると、純粋にカープは強いと感じる。一緒

にプレーしていると、一体感を肌で感じる。

 

具体的に言うと、その試合、その一瞬に全力を尽くす姿勢。それが若手か

ら伝わってくる。

それこそが、新井と僕の目指してきた野球だ。特に野手は、39歳の必死

な姿勢に感化されたと思う。

差し出がましいが、僕たちが同じ野球観を持っていたから、チームとして

まとまることができたのかもしれない。

 

チームは基本同じ方向を向かなければならない。だが以前は残念ながら投

手と野手には溝があった。

空気を変えたかった。大事なのは助け合う気持ち。互いをリスペクトし言

動や態度には注意を払う。

投手、野手最年長の僕たちが、タッグを組んでそれを実行してきた。今は

溝がなくなったと感じる。

 

今春オープン戦。二遊間を守るキク(菊池)と広輔(田中)が頻繁にマウ

ンドへ行く姿を見て「俺の時にも来てくれよ」と伝えた。

「どんな状況でもいい。今だと思ったら来てくれ」と。そうすると、投手

が醸し出す雰囲気や試合の流れなどを読み、

チームのことを考えて動くようになる。彼らには自立してほしかった。以

来、凄く声を掛けてくれるようになった。

感謝している。そういうささいなことが、チーム力になると信じる。

 

【広島・黒田独占手記】新井と僕は何かを変えたかった ― スポニチ Sponichi Annex 野球

 

 

投手と野手の間にあった溝を、同じ野球観を共有する

ベテラン投手とベテラン野手の2人が率先して

埋めたことでチームが一つになり、総合力が飛躍的に向上したのでしょう。

 

特に、互いに助け合う気持ちをチームに植え付けたことが

効果的だったのではないかと思います。

 

この「投手と野手の間の溝」は、学校や企業にも

同じようなことが当てはまりそうです。

学校なら教員と職員、企業なら現場と本部といったところでしょうか。

 

それぞれが一生懸命にやっていても、向かう方向が違えば

力は分散されてしまいます。

また、モチベーションの低いメンバーの存在は

全体の士気にも大きく影響します。

それが本来はチームを引っ張る存在であるはずの中堅以上が

そのような状態であれば、なおさらでしょう。

 

目標を達成するためにはチーム力の向上が必要です。

チーム力の向上には、互いに協力しあうことの積み重ねが必要です。

そのためには、共通の目的と価値観を共有することが不可欠です。

 

組織運営の基本の大切さを黒田投手の言動から改めて学んだ気がします。

 

(文責:木村)