つい先日の我が家での話です。
仕事が終わって帰宅し夕飯を食べ始めると、
中3の長女が食卓の隣の席に座り数学の勉強を始めました。
自発的に勉強するなんて、なかなかやるなあと思いながら
長女が勉強する様子を見ながら夕飯を食べていましたが
「全然わからんわー」
「意味わからんわー」
などとブツブツ言うばかりで、明らかに捗っていません。
中学程度の数学なら簡単に教えることができるだろうと
考えた私は箸を止めて、「わからんとこ教えたるわ!」と
意気揚々と先生役を買って出たものの、
二次関数の問題は文系の私にはなかなか難しい・・・
父親の威厳(?)にかけて、頭の片隅に眠っていた遠い昔の記憶と
参考書の解説を頼りに何とか教えることができましたが
相当な時間を費やし、教え終わった頃には
食べかけの夕飯はすっかり冷めてしまっていました。
子どもに勉強や宿題を教えることはあっても
それほど頻度が多いという訳ではありませんので、
家庭教育は全ての教育の出発点という言葉を思いつつ、
学校の先生方だけに頼らず、親としてもっと日常的に
関与していかなければいけないなと
冷めた夕飯を食べながら再認識した夜でした。
私の冷めた夕飯の話はどうでもいいのですが、
常に優秀な結果を残している秋田県の中でもトップクラスの学力を
誇る村の家庭学習に関する記事をこのタイミングで目にしました。
まず、どんな村かと言いますと
スーパーマーケットもなく、コンビニが1軒あるだけの東成瀬村には、民間の学習塾が存在しない。また、秋田県全体でも、塾に通っていない小学生は8割近くにのぼる。さらに2015年の家計調査によると、1世帯当たりが1か月にかける教育費は、秋田が4674円で全国最下位。全国トップの福岡は月2万169円かけているので、約4分の1だ。しかも、東成瀬小学校では基本的に宿題を出さないのだという。
と、大都市圏とは大きく環境が異なります。
では、そんな東成瀬村の子ども達の学力がなぜトップクラスを
維持しているのかというと、
ポイントは家庭学習にあるとのことです。
その日の授業の復習をしたり、漢字の書き取りをしたり、好きな科目でテーマを見つけ、徹底的に調べたり…。とにかく家庭学習を毎日続けることが重要で、保護者にも徹底しているという。
「多くの子が復習に時間を割いているので、授業の定着度が高いんだと思います。また今日授業を見ていただいてわかったと思いますが、ここの子供は家庭学習で何を勉強してどれぐらいやるかっていうのは自分で決めています。自主的に自分のスケジュールを管理できています。ですから夏休みの計画も自分で決めることができるんです」(近藤幸一校長)
「そして多くの子供が自宅で復習をしています。わからないことは家族に聞くこともあり、より理解を深め、そうすることでますます勉強が楽しくなる。もっと頑張るようになります。自学ノートは保護者も目を通し、私たち教師も毎日コメントを書き込むので、そういったことで子供の向上心がさらに上がると考えています」(近藤校長)
昨今、学校と地域の連携・協働の重要性が頻繁に議論されていますが、
この東成瀬村の事例からは家庭との連携の重要性が伝わってきます。
やはり、家庭教育は全ての教育の出発点だと改めて思いつつ、
将来を担う子ども達の健全な成長のために果たすべき親や大人の
責任や役割の大きさも同時に感じます。
(文責:木村)