大卒新人が「3年以内に3割が離職する」と言われて久しいですが、
校長や教頭の皆さんは、新人だけに限らず退職者に理由を聞いていますか?
もちろん、「一身上の都合」というものが多いでしょう。
しかし、その裏にある「隠された理由」を探る努力をしてみると気づきがあることも多いものです。
一般的には
・学校での人間関係に疲れた
・休日が休みにくい
・仕事がきつい
などがあると思います。
この中には、学校で何とかできる点とできない点がありますし、本人側の問題もありますが、見落としがちなのは「通勤時間」です。
なぜ、通勤時間がが退職理由と結びつくのでしょうか?
例えば、通勤時間が違う二人で考えてみましょう。
・Aさん:片道30分(往復1時間)
・Bさん:片道90分(往復3時間)
この二人の差は「2時間」にもなります。
同じ時刻に学校を出たとしても、自宅について
家族と過ごす時間はBさんの方が少なくなります。
学校を出る時刻が遅くなると、
「今から帰ると、21時あたりか・・・ご飯を食べて、風呂に入ったら
寝るまでの時間がほとんどないなあ・・・明日も朝早く起きるし・・・」と
なる可能性があります。
もちろん、仕事が充実している場合は表面化しません。
応募時には自分なりに納得している面もありますから。
ただ、何かのきっかけで
・仕事に行き詰っている
・周りとの人間関係がギクシャクしている
・時間外が多い
という要素が加わると
マイナス思考に傾く可能性が高くなります。
だからと言って、「学校の近くに住んでいる人を優先的に採用してください」と
いうわけではありません。
地域によって差がありますが、
一般的に「片道75分を超える」方の場合は
上記のようなリスクがある、といったことを知っておくのも
決してマイナスではないでしょう。
(文責:竹内)