寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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認可外保育施設の現況取りまとめ

本日は乳幼児世代の保育に関する調査結果をお届けします。

厚生労働省HPより。

 

平成26年度 認可外保育施設の現況取りまとめ |報道発表資料|厚生労働省

 

この記事には、こんな副題が付されています。

「~施設は増加、入所児童数は減少、ベビーホテルはともに減少~」

施設が増加している一方、入所児童数が減少している点がやや驚きました。

 

とその前に。ベビーホテルとは?との疑問を抱く方もいらっしゃると思います。

ベビーホテルとは、

[1] 夜8時以降の保育

[2] 宿泊を伴う保育

[3] 一時預かりの子どもが利用児童の半数以上

のいずれかを常時運営している施設を指すそうです。

より一層の安全性が求められる施設といっていいのではないでしょうか。

 

記事のトップページに記された「調査結果のポイント」を見ておきましょう。

○ 認可外保育施設の総数:8,038か所(前年度比+99か所)
 (内訳)ベビーホテル: 1,749か所(同△18か所)
     その他の認可外保育施設:6,289か所(同+117か所)

○ 入所児童の総数:201,530人(同△1,667人)
 (内訳)ベビーホテル:32,523人(同△461人)
     その他の認可外保育施設:169,007人(同△1,206人の減)

さらに調査のより詳細な結果を見ると、上記増減の理由が書かれています。

それを見ると、認可外保育施設とベビーホテルが「増加した」理由として一番多いのは「新設(新規把握)」で、それぞれ528か所、179か所が該当しています。

一方、それぞれが「減少した」理由として一番多いのは「廃止・休止」で、それぞれ364か所、161か所が該当しています。

つまり、業界への参入と退場が同じくらい(やや言いすぎですが)存在していることが分かります。

 

実際、私は認可保育所を持つ社会福祉法人の理事を務めさせていただいていますが、保育所の経営は勘所を押さえていないとたちまち赤字になり、それが常態化する危険を有していると常日頃感じています。

先日来、ネットをにぎわせている保育所落選の記事を見ると待機児童の存在、保育所の不足が社会問題化しているわけですが、一方で経営・運営の難しさから撤退を余儀なくされる事業所もあることを忘れてはならないと思います。

 

ちなみに、「事業所内保育施設」は増えていて、今回の調査では4,593か所となり、前年より113か所の増となっています。

近時、求人への応募が少なくなっている業界が多いですが、事業所内保育施設はそのような中で存在感を増しているかもしれませんね。